昨日は母の日でしたね。 孝行したい時に親はなしと言いますし、今年は自己満足で送りつけるか…!と品だけ用意したのに未だ手元にあるという…メル無精兼筆無精兼発送無精、理緒です。 いやいやしかし大事なのは気持ち!少しぐらい過ぎてもいいじゃないか…! と言う事で、もし同じように今も迷ってる方が居られましたら皆私に続けーεεεヾ(・ω・)ノ
本題の母の日小話。最初は カナダから母の日にイギリスを祝うと聞いたアメリカ(念願叶ってイギリスの彼ポジに納まった19歳)が奥歯ギリリッしてでも自分は母の日は祝いたくなくて、 「今日は恋人の日だぞ!俺が決めた今決めた反体意見は認めない!」 と無茶振りで独占欲をメラメラさせる話を考えたのですが、バレンタインと被ってるのでいっそママリス(もとい保護者イギリス)を書いてみたいと思います。 イギリス除く全員がパパポジ狙いです。
フリーリクエストからのお題、『新大陸家族』『英総愛され』を含みます! 当初は『仏英→米英』リクもこなそうとしていたので(断念しました)名残があります!ギャグです!苦手な方は注意…!
※会話文中心 ※小ネタ詰め合わせ ※英総愛され(ギャグですが) ※仏があまりにも不憫 ※『全ては仏の妄言だったのだ…』で片付くレベルの仏英がにおっています。
「どうだ?美味いか?」 「いぎりちゅ、お…おいしいよっ!」 「めいぷる美味しいです」
机に頬杖をついたイギリスの前には、よく似た2人の子供。大きな塊にフォークを突き刺しているのがアメリカ。たっぷりとメイプルが掛かった皿は、カナダの分だ。 ハンカチを取り出したイギリスは、身を乗り出してアメリカの口許を拭う。
「まだたくさんあるからな」
穏やかな声で言ったイギリスが、くるり、部屋の入口を振り返る。惜しげなく浮かべられていた笑みは消え、唇はへの字に曲がっていた。
「お前、なにンな隅っこにいんだよ。ほら、お前の分もあるから…しっ、仕方なくだからな!別に食べて貰いたいなんて、思ってないんだからな!…ほ、ほらっ…早く、う、受け取れよ…」
それまで黙って晩餐の光景を見ていたフランスは身震いした。差し出される皿の上には、魔物が棲んでいる。幼い頃より慣れた子供には牙を剥かない、この場でフランスにだけ命の危機をもたらす魔物が!ああ神様!何故自分はもっと早く、イギリスが台所に立つより早く帰って来なかったのか! 黒煙を上げる料理からは、ブジョバァァアと奇怪な効果音と共に鼻を突く異臭が香り立っていて。殺意のない8つの目玉が、フランスをじっと見つめている。
(此処で食べなかったら、もしかしてお兄さん悪者!?)
フランスは、目の前が真っ暗になった。
*
「おはようハニー、愛してるよ」
ちゅ。
「ん…はよう…」
…ちゅ。
「…、…え!?なに今のデレ!お兄さんにもとうとうデレ期が!?」
芽生えたイタズラ心の赴く侭、フランスは寝ているイギリスの頬に口吻けた。 相手はあのイギリスだ。如何なる反撃をも覚悟した命懸けと言っていい程の悪戯であった筈が、イギリスからのお返しはフランスの予想に反したものだった。 頬を押さえて舞い上がるフランスの目の前で、イギリスの瞼が開かれる。
「……あ?…なんだ髭か、アメリカと間違えた。なに英語なんか使ってんだよ」
「は?」
虚ろから胡乱。寝ぼけ眼から一点して思い切り眉を顰め、頬や唇をゴシゴシと拭うイギリス。 その時、部屋の扉がバタンと大きな音を立てて開かれた。
「いぎりゅーっ!」
小さな身体が転がるようにフランスの脇を抜け、イギリスが半身を起こし掛けていたベッドの上に飛び乗る。
「はにー、おはようなんだぞっ!」
ちゅっちゅっ。
「ああ、お早うダーリン」
ちゅ。
「!?」
馬乗りにされ、半強制的に再び横たわる事を強いられたイギリスは、フランスの目の前で微笑みさえ浮かべてアメリカにキスを返している。 フランスの耳に、とたとたと小さな足音が届いた。
「ぼ、僕も…」
ちゅ。
「ああ、カナダもお早う」
ちゅう。
「!!?」
よしよしと、幸せそうに2人の子供の頭を撫でているイギリス。
「僕も、ダーリンって…呼」
フランスはカッと目を見開いた。
「なにそれ!なにそれ!?」
「見てわかんねぇのか?ママゴトだろ」
「わかんない!ぜんっぜん分かんない!でも俺もやる!」
「ァア?ママゴトは子供の遊びだろうが…ああ、それとも子供に戻してやろうか?そうしたらまあ、考えてやらなくもないぞ」
「いやっ!やめてっ!違う!違うの!そうじゃな…ッ」
イギリスの手には、キラリと光る星付きスティック。
「ほあた!」
*
◆ あらすじ ◆ 恒例のお風呂ジャンケンで珍しくカナダさんが勝った時の話。 英&加、仏&米でお風呂。
「カナダ、痛くないか?」
「はい、気持ちいいですイギリスさん」
タオルでわしゃわしゃとカナダの濡れた髪を掻き混ぜるイギリス。カナダは目を細めた。
「…カナダの髪はサラサラで良いな…」
「ぼっ…ぼく、イギリスさんの髪の毛好きですよっ」
「ありがとな」
笑み交わす2人の間に流れる、ほっこりと暖かい空気。破るのは、耳をつんざくアメリカの泣き声だ。
「うわぁぁぁぁぁぁぁあん!」
「アメリカー!待てー!冗談!さっきのは冗談だからっ!」
バタバタと忙しない足音が2人分。迷わずイギリスとカナダがいる部屋に飛び込んで来たアメリカは、服も着ずに両目から大粒の涙を流している。
「アメリカ!?どうしたんだ!?」
「ぐすっ…いぎりちゅ…っ!おれ、早く大人になりたいよ…」
「何があった…ん?言ってみろ」
「アメリカ!言うな!言わないでお願い!」
「うるせぇぞ髭!」
「ひっく…フランスが…『お前のじゃアイツを満足させてやれないな、せめてお兄さんくらいないと』って…いぎりちゅ…っうそだよね…?」
アメリカが、自分の下肢に視線落とした。
「これじゃあいぎりちゅに好きになってもらえないなんて…、うそだよね…っ!?」
「ぼ…ぼく…も……?」
イギリスを振り返ったカナダは、目に涙を溜めている。タオルがハラリと床へ落ちた。
「うそだって言ってくれよっ!いぎりちゅが…いぎりちゅがフランスの(ピーー)が好きだなんて…やだよ…っ」
「……ほお…」
イギリスの肩が、拳が震え出す。アメリカの、服を着ていない剥き出しの身体が震えている。カナダが、泣き出しそうなのを我慢するように震えている。フランスも震えている。
「頼む!イギリス!誤解なんだって!ほんの冗談だったんだってば!」
「ははっ、フランスぅ…俺さァ、お前のそれ…すげぇ好きだからさあ……俺にくれよ」
「きゃーっ!」
「逃げんな!歯ァ喰い縛りやがれ!!」
「いやぁぁぁぁぁぁぁあああ!」
* * *
長くなったので続きます><
|