(連載の次の話の冒頭です)
(アルフレッド独白)






 今になって思い返してみれば、当時の俺はあまりにも子供過ぎた。全ての敗因はそこにあったと言っても過言じゃあない。アーサーが悪いから反省はしないけど、後悔はしてる。
 それまで殆ど俺を世界の中心に置いていたような人の関心を失った。しかも、女の子だと勘違いされてたって理由で。当然納得がいかなかった子供の俺は、……こんな言い方は本当に子供みたいで嫌なんだけど……なんとかアーサーの気を引こうと様々な事を試みた。悪戯をしたり、ワザとからかうような事を言ったり、頼ってみたり甘えてみたり。
 暫くの間そんな事を続けていたらさ、どうなったと思う?
 そりゃあもう恐ろしい、取り返しの付かない事が起きてしまったんだ。
『おまえはほんっとに、いつまで経ってもガキだなあ』
 呆れて笑ったアーサーに。気付いてしまった。
 少しずつ昔に戻って行ったと思っていたのは俺の勘違いで、アーサーから俺への扱いは、女の子から子供に代わっただけだったんだ。
 違うだろアーサー。俺達は同い年で、男同士で、対等な友人で、君は俺の事が大好きで仕方ないから、君こそが望んでそうしてるんであって、ああもう!




(ここからマシューも加わって正規生徒会メンバーを除いた面子での屋上談話シーンへ繋がります)

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