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村人Aは不正を正す





高校生活にも大分慣れてきた今日この頃。この間のHRで決めた委員会活動にただ今勤しんでます。
私、なんと美化委員になりました!テッテレー♪
まあ、なったというか、ならされたというか。私を含んだクラスにいる帰宅部全員でジャンケンした結果、一番弱かった私が指名されただけなんだけど…。
って事で、今日はいつもより早起きして、いそいそと校外のゴミ拾いに精を出しております。終わったら美化の先生が飴あげるぞって言ってたけど、くれるならドロップ缶丸々一つ欲しいな〜。
そう考えながら落ちてた空き缶を一つ拾うと、傍らから「あー、だりぃー…」と聞こえてきた。振り向けば、うちのクラスの吉田が気怠げに突っ立ってボーッとしていた。
そんな事を言ってるがね君、始めた時から持ってる袋の中身が何も変わってませんよ?空っぽだよね、うん?君もジャンケン弱くて美化委員になったんだから、諦めて何か一つくらい拾ってくれ。
じとー、と睨んでやりながら、また一つ道路のど真ん中に放置されてた袋を拾う。
なんかビクビク動いてるような気もするけど、構わずゴミ袋の中へ投入!

「わわっ!」
「…ん、ぬぉ!?」

その瞬間、キキィー!というブレーキ音が間近で聞こえたと思ったら、身体の横スレスレを何かが通過していった。
間一髪で体勢を変えて避けたけれど、あれ自転車だよね?危うく正面衝突する所だったよ。うわー、すんごいビックリした!

「す、すいません!お怪我とか無かったですか!?」

運転していた小柄な少年が慌てて自転車を脇に止めてペコペコ謝ってくる。
シャーっとそのまま走り去って行くのかと思ったけど、礼儀正しい子だなー。

「平気平気!こっちこそ、道路の真ん中に突っ立って迷惑かけちゃって」
「いやいや、こっちも前方不注意だったから」

ホントにゴメンね。僕の方こそ!お互い、何もなくて良かったです。と二人で米つきバッタみたいに謝り合った後、少年は去って行った。
もう登校しだしてる生徒もいる事だし、そろそろ切り上げ時か?と思って辺りの様子を見回してみたら、近くのベンチに座っていた男の人と目が合った。やけに小さい人だな。

「チッ…」
「……」

何でか私を見て舌打ちした後、そのままどこかへ行ってしまった。去り際に「丁度いいカモだったのによ〜」とか何とか言ってたけど、一体何だったんだ?


*****

村人Aは広瀬康一と小林玉美に出会った!
お陰で玉美の詐欺から康一達を守ることが出来た!
その後、康一は自発的にスタンド能力に開花したのだった。