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村人Aが形兆を救う





弟と草野球していたら「姉ちゃん、ノーコンすぎ」と言われた。そんなバカな!?
いやいや、姉ちゃんそんなに運動神経悪くないから!中の中くらいだから!と言い張ってみたけど、弟は全然信用してくれなかった。
ということで、ただ今バットを絶賛素振り中なわけです。
ブンブンっといい音がなってるのだ。これなら弟も文句は言うまい!
フフン♪と得意気になってたのがいけなかったのか、ブオンっ!とこれまでよりも一段と強く振りかぶってみたら握っていた手からバットがすっぽ抜けた。

「…ん?」

先ほどまで確かにあった無機質な感触がないことで自分の手の平を見てみたけれど、そこにバットは存在しなかった。いや、え?あれ?バットは??
周りを見渡してみたけれど影も形もない。どうしよう。もし通りすがりの人の頭にでも当たってかち割ってしまったら殺人事件になるよね、これ!
某芸人の持ちネタみたく「ヤバイよヤバイよ!!」と頭で唱えながら、その日一日中自分がいた辺りを散策してみるのだった。

「億泰ゥ!ボケッとしてるんじゃねぇぞ!タコ!!」
ヒュンヒュン――ゴツーン!!
『ぐがはっ!』
「「っ!?」」
「な、何!?スタンドが消えた!?」
「え!?どうして!??」


*****

宙を舞ったバットは音石にクリーンヒット!
村人A WIN!!
そして形兆は生き延びたのだった。