◎08
「あ」
「あ」
「波谷さん」
「この前はありがとうございました」
「こちらこそ一緒に食事できて楽しかったよ」
「いやいや、あ友達待ってるんで」
「引き留めてごめんね」
「大丈夫です」
幸村君って意外といい人かもしれないちゃんと謝ってくれたし。
あ、ミルクティー買うの忘れた、まあ愛子ちゃんから少し貰えばいいか。
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予鈴がなって席の方へ行くといつもミーティングだ、昼練だとかで席にいない川上くんが居た
「川上くん今日部活ないの」
「おー、今日は無いぜー」
「川上くん死にそうだけど」
「おー、ちょっと幸村が機嫌悪くてなー」
げっそりとした顔でそういった川上くん
「そっか川上くんテニス部だもんね」
「おう!」
「さっき幸村君に会ったけど普通だったよ」
「まじで!?」
「うん」
「あーでも幸村が機嫌悪いのって女子からは分かりにくいからな」
「そうなんだ」
「おう」
授業中も幸村がどうのこうの言ってたから聞き流しておきました
「愛子ちゃん」
「はいはい」
「美紗ちゃんどこか知ってる?」
「えーっとA組の方行ったかな」
「ありがとう」
今日は美紗ちゃんと久しぶりに帰れるのに美紗ちゃんの姿が見当たらない、美紗ちゃん出ておいでー
「あ、美紗ちゃん」
「陽菜!」
「美紗ちゃん帰ろう」
「幸村くん陽菜来たよ」
「丁度良かったね」
「うん」
え、美紗ちゃん幸村くんに私の話してたの?は?ちょっとよくわかりませんね、とりあえず早く帰ろうよ美紗ちゃん
「あのね、陽菜に夏合宿の手伝いしてほしいの」
「え、いや私夏休みはちょっと」
「波谷さん暇じゃないの?」
「いや、まあはい」
ちょ美紗ちゃん合宿と勝手にやめてください私死ぬ、私が人見知りなの知ってるよね美紗ちゃん?ねえ?
「でも私陽菜がやってくれたら嬉しいな」
やめろ美紗ちゃん、上目遣いで頼んでくるのは、やめるんだ
「波谷さん俺からもお願いだよ、美紗も困ってるし、ね?」
「陽菜お願い」
「す、少し考えさせてください」
私夏休みはゲームしたかったのになあ、でも美紗ちゃんが頼んでるし。ああやっぱゲームしたいから断ろうかな...
(爽やかに悩む)