自分がずっと嫌いだった。過去形じゃなくて、今も。容姿も、性格も、何もかも全部。こんなわたしを好きになってくれる人なんてきっといない、人を好きになることすらおこがましいと思ってる。ブスはブスらしく、ひっそりと生きようと決めてた。けれど、少し、信じてもいいかなって。自信を持ってもいいのかなって思ったの。この人に好かれる努力をしてもいいのかな、おこがましくないかな。愛されてるって思ってもいいのかな。信じる努力をしようと決めた。この人の1番なんだって自信を持てるようになろうと。でも、どんなに頑張っても結局その不安が払拭されることなんてなくて。なんでわたしなんだろう。なんで、なんで。捨てるなら早く捨ててほしい。遊びならそう言ってよ。もう、こんな風に人を信じられなくて、つらくて、苦しい。確証が欲しかった。でも愛を形にするのは不可能だし、人の心なんて本人にしかわからない。あの人はわたしの不安を取り除くことはできなかった。嘘、人のせいにして。わたしが信じる努力をしなかったから。最後の最後まであの人の全てを信じることができなかったから。


「だから、もう終わりにしよう」

「ふざけんなよ」


そんなことを言って、わたしをまた弄ぶんだね。単純だから、悲しいのに嬉しくなって涙が出そう。でも泣かない。もう、このブスから解放されてせいせいするでしょう?ようやく羽を伸ばしてたくさん遊べるでしょう?わたしはあなたのことが好きだから、あなたがしあわせならそれでいい。あなたの好きなように、あなたが想う一番の人としあわせになってくれたなら、わたしはきっとしあわせになって生きていけるから。だから、さよなら。






121006


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