どろり。どろどり。

まただ、また。
清純が女の子と話してる。
なんで。
なんでなの。
わたしがいるじゃない。
わたしだけでいいじゃない。















ぞろり。ぞろり。

なんでわたしだけを見てくれないの?
わたしだけを見てよ。
わたしだけを愛して!!!
ほかに何もいらないでしょう?
わたしがいれば充分じゃない。

















ぐしゃり。ぐしゃり。

ねえ、聞こえないわ?
あなたがわたしだけを見てくれないうちはあなたの声が聞こえないの。
ねえ清純。
愛してるわ、世界で1番愛してるの。
だからこっちを見て!!




















どさり。どさり。

ほらね、清純はやっぱりわたしのことが1番好きなの。
だから早くこうしてくれればよかったんだわ。
ああ、愛しい清純。
世界で1番愛してる!








その美しい瞳にわたしが映ることは二度とないけれど。
麗しい口からわたしの名前が紡がれることは一生ないけれど。

でもいいの、わたしと清純の愛は永遠になったのよ!
ああ愛しい!

























111007
死人に朽ち無し

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