昔話をしよう。





白い肌に、長い睫毛。まるで女のような整った容姿の彼は、私の隣に座りよろしくね、と微笑んだ。その時私は、女のくせにドキッとして顔を赤くし、吃りながら同じように返したことを覚えている。

幸村精市


学校内で断トツ1位の人気を誇り、私の憧れでもある彼。かっこいいだけではない、カリスマ性もある幸村くんはミーハーなファンは勿論、真剣に好きな人もたくさんいた。私もその1人。友達に連れられて見に行ったテニス部の練習で何となく目についた幸村くんを、気がつくといつも追っていた。そして彼に恋して1年。2年生になるクラス替えで、私の隣の席に座ったのはそう、あの憧れた幸村くんだった。





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