日記 | ナノ

僕が全閉めの理由 0719 

大山くんは何故全閉めなのか。という問いに本気出して考えてみたら私の脳内だけでは収まらないようなことになりました。一番ちゃんと着てるやつと一番ちゃんと着てないやつっていうのいいね!蕩れ!即興なのでこっちにしました。
あもしかしたら全閉めってローカルな言葉かもしれないです。私の周りでは制服のボタンを全部閉めてる人を全閉めって言っています。あと余談ですけど私の地元では大山くんスタイルが流行っています。ヘブン。




以下大山くんが全閉めの理由SS

「お前、前開けんなよ」
「え?」

急にそう言われて振り向くと、後ろにいた藤巻くんは僕のシャツの首の辺りに手をかけた。シャツの前を開けるなということらしい。今日は一つ開けていて、少しネクタイを下げていた。今までは全て閉めていたから、何か藤巻くんが思うところがあったのかもしれない。
別に前を開けていることに意味なんてない。校則は一応あるものの僕達には関係なく、気分とか熱いから寒いからといった理由でそれぞれ好きなように制服を着ているだけだった。

「いいの?」
「…何がだよ」

藤巻くんは僕のボタンに手こずっていて、あまり僕の話を聞いていないみたいだ。返事はするものの、生返事というか意識はボタンに、といった感じだ。

「いや、わからなかったらいいよ」

一瞬恥ずかしいことを考えてしまって、僕は思わず俯く。僕は何馬鹿なことを口走ってしまったんだ。顔が段々と赤くなるのがわかる。藤巻くんがちゃんと聞いていないことを願う。

「顔上げろ」
「あ、ごめん」

僕が顔を上げると、藤巻くんはボタンを止め終わったようで今度はネクタイに手をかける。

「…脱がしにくくねーかとお前はいいたいんだろ」

ネクタイを引き上げながら藤巻くんはそんなことを呟いた。
自分が考えていたことなのに、藤巻くんに改めて口にされると恥ずかしい。やっぱりちゃんと聞いてるんじゃないか。時間差でそんなこと言うなんてずるい。なにか言い返してやりたいと思っても、結局は墓穴を掘ってしまいそうで悔しい。

「俺はそういう時もちゃんと着てる方が好きだぜ」
「え…」
「よし。これでいい」

藤巻くんは僕の肩をポンと叩き満足げに頷いた。

「なんで顔赤いんだ」

僕の顔を見つめる藤巻くんは不思議そうな顔をしている。誰のせいだと思ってるんだ。さっき言ったことはちゃんと考えて口にしたことなんだろうか。そんなことを言われたら、僕には明日から前を閉めるという選択肢以外ないじゃないか。



藤巻くんは着エロ派だったって話。
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