今年の夏はろくな事がなかった
な。リョーガは来るわ。
心臓が痛くなるわ。




『ろくなことねぇな…、クソ』

「女子がそんな言葉
使わな〜い!」




…リョーガ。言った傍から…。
イライラする。でも、
リョーガといると楽しい。
心臓が痛くなるが。何でだろう
な。




『そうか…』

「!」




んだよ。そんな、目見開く程の
回答じゃねぇだろうが。




「白石ーッ!!八王子が
おかしい!!」

「『ハ?』」




何処が?




『俺はいたって平常だが?』

「どないしてん、リョーガ」

「八王子が女扱いすんなって
怒らねぇ!!」

「何やて!?」

『否、普通だろ』




白石は何故か悩んでいる。
あの綺麗な顔で。




「深紅!」

『あ?』

「この頃胸がモヤモヤ
するか?」

『あ〜…うん』

「男子に優しくして貰うと
素直に喜べるか?」

『まぁな』

「ある人が女子と話してると
イライラするか!」

『する(ドキッパリ




すると白石がニヤリと笑った。




「ふふふ…」




何か、気味悪い。




「白石、キショイで。深紅、
梨いるか?」

『もらう。で、それが
どうした』

「深紅…。お前、恋
しとんで!!」




……。




『へー…』




恋…。
恋ねぇ…。




「「えぇーッ!!」」

『…あ?』




恋、だぁ?











…だと?




『………はあぁ゙あ゙ぁッ!?




その表紙に謙也から貰った梨を
落とした。

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