奏が何故独りが
好きなのか解った。
これからじゃのぅ。


「なぁ、奏」

『ん?』

「少しずつでよか、人に
馴れていかんか」

『…』

「俺が近くにおるぜよ」

『…努力する』


っし!


「まず、テニス部から
馴れていかんとの」


って、真面目に答えたら
吹かれた。


『お前の事じゃねぇのに
何で、お前がハリキって
んだよ』


それは…。


「好きじゃからの」

『ハ?』

「俺はお前さん、奏が
好きじゃ」


おー、驚いとる。


『だぁら、俺は愛し方も
何もわかんねぇんだ』

「これから知っていけば
えぇ」

『…ホント、バカだよな』

「バカで結構ナリ」

孤独に終止符か』

「明日から独りじゃないナリ」

『そうかもな』


お、笑った。


「ピヨッ」

『わかんねぇよ』

「プリッ」


やっぱり奏は笑った
方がいい。

.



- ナノ -