今日は厄日か 

「何よ!全部狂わせ
といて!どうせ、やる
ことはやっているんでしょ!?」



この女、いちいち腹立つ
な。まるで、俺がヤリマン
だと言っているようだ。
寝言は寝て言ってほしい。



『俺は、アンタ等と違って
そんな事はしない』

「じゃあ、辞めて」

『最初に言ったハズだ、
ムリだと』

「アンタのその態度が
ムカつく!家族がいない
からってやりたい放題
でしょうよ!好き勝手
やれるものね!心の中
では、死んで良かったって
思ってるんでしょ!?」

『ッ!』



何も知らねぇ奴が、俺の
家族の何を知ってるって
言うんだ。仮定や憶測で
物を話すんじゃねぇよ。
俺は目の前の女の胸ぐらを
掴んだ。



「ひッ!」

『死んで良かっただぁ?
んなこと、一度も思った
ことねぇよ。何も知らねぇ
くせに、俺や俺の家族の
ことをいかにも知ってる
ように話すな』



胸クソ悪い、イライラ
する。何よりもこの女が
ムカつく。



『お前の良いように解釈
して、好き勝手に抜かすん
じゃねぇよ。クソアマが』



そう言ったと同時に、目の
前の女子の顎を掴んだ。
その時。



「そこまでだ」



声が響いた。りんと響いた
この声は、俺のよく知る
ものだった。



「……幸村くん」

「斉木にこんなことを
したのは君かい?」

「……だって」

「だってもクソもなか」

「雅治……」



ん?雅治?……そうか、
コイツは仁王と関係を
持った女なんだ。仁王の
眉間を見るとどうやら
ビンゴらしい。仁王の
せいで絡まれていたのか。



「お前さんとは終った
じゃろ」

「そんなの一方的にでしょ!」



だんだん、食堂内が
騒がしくなってきた。気の
せいか黄色い声までも
聞こえる。


「燐は俺達の
マネージャーじゃ。次は
黙っとらん」

「何よ!こんな男みたいな
女のどこが良いのよ!」



それは、最初僕も思ったよ。



「うっせぇ」

「「!」」

「んなの他所でやれ、
俺達は関係ねぇがな」



……おい、ちょっと待て。
この声まさか……。いや、
違うよな。ここは立海
だし、神奈川だ。東京じゃ
ない。



「派手に暴れてんじゃ
ねぇよ、燐」

「跡部じゃないか」



嘘だろ……。



「よぉ、幸村。おい、
燐」

『……何だよ』

「元気してたか」

『大きなお世話だ』

「斉木、跡部と知り合い
なのか?」

『……』



思わず柳をチラッと見る。
ため息を吐かれた。



「俺から言って良いのか」

『いや、いい……』



やっぱり、柳は知ってたか。



『……跡部とは血縁関係に
あるんだよ』



とうとうバレた。まさか、
バトっている時に来るか?
普通。空気読んでから
来いよ、アホ部。


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