パンジー 〜6月〜

今日は降水確率30%って
言っとったやん。




『学校ついてからドシャ
降りやん




絶対ケンカ売っとるやろ
コレ。俺にケンカ売って
んのか!アーン!




『しかもこういう時に
限って折り畳みもあらへん
し…』




何やっとんねん、俺。



『これやと、部活も
あらへんしなぁ…。止む
まで待っとるか』




そういって、空を見上げてみる。止む気配はない。
むしろ、強くなっている。




『俺に走って家に帰れ
言うんか、オドレ…』

「何やっとんねん、そこで」




この声は…ッ!




『白石…』

「傘忘れたんか?旭」

『おん…』




なんで、コイツは図星を
つくんや。




「どーせ、家隣やし。
入れてくで?」




うっそ!




『ホンマか!?』

「ホンマや、嘘ついて
どうすんねん」




救世主や…ッ!




『おおきに!』




お言葉に甘えて…。入れて
もらったはええねん。
この後の事を考えるべき
やった。相合い傘やん!
心臓が…ッ!ここまで俺も
女々しいとは…。
(なんか違うと思う)



「あ、せや。アメちゃん
いるか?」

『いる』




アメちゃんやで!?
こんなトキメクフレーズ
他にあるかいッ!!何て
思いながらアメちゃんを
口に放り込む。




『あ、レモン』

「俺は、イチゴや」

『ウマッ!』

「甘いなぁ」




たまにはこんな雨の日も
いいかもしれへんな。
何て、思った今日この頃。そして、ふと目についた
パンジーは小さいのに
雨に濡れて綺麗だった。



(イチゴえぇなぁ)
(変えるか?)
(変えへんわ!)


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