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「え、ツイストサーブ!」



ククッ。いいね、あの少し
怯んだ顔。笑えるぜ。次の
スマッシュも決まったな。
佐々部の足元狙ってやがる。
それにセルフジャッジなら、
相手の体に当てればポイント
が取れる。




『考えたな』

「(昔のお前と同じ考え
だな)」

『…うるせぇ』




燐、お前だけには
言われたくねぇよ。予想外の
こともあったが、まぁおチビ
だから何とかなるか。そう
思った。案の定、おチビが
勝った。




「勝っちゃった〜」

『…だろうな』




佐々部が勝てる訳がねぇんだ
よ。あのおチビに。




「もう1試合だ!」

「無理じゃ、やめとけ」

「なんだと、クソババァ!」

「年寄りの言うことは聞く
もんだよ〜」

「終夜さん!?」




何、知ってんの。零のこと。




『屈辱が増えるだけだぞ』

「久遠さん!?」

『俺のこと知ってんの』

「久遠、終夜」

『よっ、バーさん』

「あ、すみれちゃんだ〜」




ちゃんって何だよ、ちゃん
って。




『とりあえず、止めとくん
だな』

「止めなくていいよ、
七貴さん」




あのなぁ。




『ったく、好きにしろよ』

「あの…、七貴さん」

『ん?桜乃か?デカくなった
な』

「へへ、ねぇ何で止めた方が
いいの?」

『あぁ、その事。アイツ、
本当は左利きだぜ』




ほら、ボロ負け。だから、
止めとけって言ったじゃん。



  




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