『今日はここまで』

「「あざぁしたッ」」




バドミントン部の部長を
勤めてから毎日の日課に
なってしまった遅くまでの
自主練。





『…みんなを纏めなきゃ
いけないアタシが強く
ないと』





これが理由。
ただ、今日は違った。




『…ッ!』




急に目眩がした。
バランスを崩して床に
倒れ込む。その時、何か
聞こえたような気がした。







─────…








『…ん』





ここどこだ…。
知らない部屋…。




「あ、起きたん?」

『!』

「過労やて」

『し…らいし…』

「ビビったわ、体育館で
ぶっ倒れとるんやから」






そうだ、あの時急に目眩が
して倒れたんだ。アタシ。




『ありがとう、ここは?』

「あぁ、俺ん家」



『……ハ?』





何故に?





「オカン呼んだんや。
女の子が倒れとるからはよ
来てや!て」

『…御迷惑御掛けしまして』




すみません、白石母。





「君のオカン、もう少しで
来るて」

『何でうちの母を知ってる
んすか』

「姉貴の知り合いやった。
正しくは、仕事場が一緒」



そう言うことか。




『白石君も気を付けてね。
過労には』

「どういう意味なん?」

『アタシと同じ理由で』

「おおきに」





この後、アタシは母さんに
怒鳴られた。でも、白石君が
止めてくれたから助かった
けどね。





「またな」

『うん、またね』












同じ

(君と同じ、ね)













アトガキ
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