ゴール＆スタート
あ〜ぁ。
結局この日になるんだよなぁ。
「明日は卒業式やんな」
『せやな』
「何や、寂しないん？」
『ハ？寂しい訳あるか。
皆一緒の高校やっちゅーねん』
「それもそうやんな！」
笑っていう謙也は変わらない。
そして、どこかカッコよかった。
でも、明日渡せるやろか。
「明日、一緒に学校行かん？」
『ハ？』
「ダメやった？」
『否、バリOK』
「ほな、明日な！」
何て、ごっつ速いスピードで
走っていってしもた。
『…アカン』
嬉しすぎる。
「おはよーさん」
『ハヨ』
「行こか」
ヤバ、ドキドキする…。
『あ、あのさ！』
「ん？」
『誕生日おめっとさん！』
「…」
い、言ったぁ！
「おおきに」
『おん』
「八神」
『んあ？』
「第二ボタン…、八神に
やるわ」
嘘…。
『ホンマに…』
「嘘でこんなん言わんわ！」
それは、アタシが一番
知ってる。
気持ちは同じやったらしく
謙也の横顔は真っ赤やった。
ゴール＆スタート
(ここからが始まり)