戦え、女子!



今日は、女子にとっては
戦争だ。まぁ、戦わない女子も
いるケド。アタシもその1人。
何故、戦う必要がある?







『めんどくさい…』

「今日も死んどるなぁ」

『お〜、ハヨー。謙也』

「おー」

『スゴいな。チョコ』








謙也の机にドサッと置かれた
ギフトボックス。
キレーにラッピング
されてまぁ。







「お前人の事言えへん
やん八神」







アタシの机の脇には
チョコレート。
女子からのもあるが、
男子からの逆チョコが多い。






『スゴくね?』

「両性に好かれとるの〜」

『ま、そー言う訳だから
アタシ逃げるわ』

「おー」

『あ、あとハイ』

「ん?」

『やる、チョコ』

「おー、おーきにー」







謙也にチョコを渡して、
サッサと教室から逃げた。
しばらく屋上で過ごした。





『…今何時だ?』






あ、ケータイ教室だ。
ちっ。






『しくった』

「女子がそんな事言わんの」

『!』






違う声にビビったアタシは
後ろを向いた。






『白石…』

「もう昼休みやで?」








もう、そんな時間か…。








『〜ッ!よく寝た』

「せやろなぁ 」

『白石は、チョコの消費
頑張って』

「おー…」

『そして、追い討ちを
かけるようで悪いが』

「ん?」

『やる』

「え?」







そんなに驚くことなくないか?






「えぇの?」

『おう』

「おおきに」

『…可愛いな、チキショー』

「へ?」






何なんだ、コイツ。





「八神?」

『露希』

「へ?」






本日2度目ですよ〜。






『露希でいい』

「…露希」

『ん?』

「…好き」

『知ってる』

「!」









ゴメン、白石のファン達。
戦わずにして手に
入れちまった。












え、女子!

(戦ってないけど)






第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -