年の差



『若ー、忘れもんー』

「露希、何だそれ」

『誰かさんが弁当を忘れてった
からってニコニコ笑顔の
瑠璃さんが届けて♪って持って
きてくれた弁当だ』





傍迷惑な…。
幼馴染みは損をする。






「そりゃ、どーも」

『あー、ムカつく。
可愛くない。何であんな綺麗な
瑠璃さんから無愛想な
お前が生まれたんだか…』

「人の母親を名前で呼ぶな。
失礼な奴だな」






何とでも言え。
…何で、こんな奴好きに
なっちまったかなぁ。





『だーッ!腹が立つ…』

「報われんなぁ…」

『るせーぞ、忍足』

「見てると笑えてくるな」

『跡部、グーパン入れんぞ』





にゃろう、笑いくさって…。






『樺地、ナイフ…』

「ウス…」






いい子すぎるぜ、樺地。






チャキ…ッ。


ヒュッ!


スタタターン!!






「「お前は何処ぞの
執事か!」」

『何とでも言え』







放課後になっても
イライラする。






『…昔は、露希姉ちゃんて
呼んで歩って来たってのにな』






んだよ、これ。
軽くブラコン入ってないか?






『…ま、昔の若は
もういねぇか』

「何の事だよ」

『!!』





ガッシャン!





『いてぇ…』






驚いてひっくり返った。
しかもから。





「部長が探してたぞ」

『さいですか』






ジャージに付いた埃を払う。





『さて、行くか。跡部が
うるせーし』






若の隣を通りすぎようとした。
が、






「露希」

『んぁ…』






腕を掴まれた。






『何だ、若』

「…何時までも弟扱いすんな」

『ハ…?』





んだよ、それ。


「俺は、露希を1人の
女の人として見てる」

『ん』

「…だから、好きだ」






んだよ、似た者同士
だったんじゃんか。
焦ることなかったじゃんか。






『俺だって、好きだよ。
結構前から』

「何だよ、それ」

『何だろなぁ』






年の差は1つしか離れてないが
心配だった。他の奴に
取られてんじゃねぇかとか。
でも、俺らにそんなものは必要なかった。












幼馴染みの関係を

(卒業した)






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