君しか見えない

俺は、アンタしか見えない。
アンタは、一体誰が見えて
はるの?頼むから、俺を…。
俺だけを見て?







『ざーいぜん!』

「どうしたんスか?
八神先輩」

『白石見てへん?』





何で、俺に聞くんスか。 謙也さんに聞けばええ
やないスか。





「知らないッスよ」

『そか、しゃあないな。
絶頂男のくせに何処
行きおったん!?』


そう言って、走ってく。
マネージャーやから、部長を
探すのは当たり前なん
やろうケド。


「…見てるこっちの気持ちも
考えてほしいわ」




辛くてしゃあないねん。
他のひとやのうて、俺だけを
見て?なぁ、八神先輩。
あー、謙也さんの事言えへん
くらい今の俺ヘタレや。





『ざいぜーん!ほら、
起きぃや。部活終ったで!』

「八神先輩…?」

『よく、寝とったなぁ。
何回声かけても起きん
かったで?』




俺、何時の間に
寝とったんや?





「あ、何かスンマセンした」

『気にすることないで?
光の寝顔可愛かったわ』

「ッ!///」





なんや、それ!え!?うわ、
俺めっちゃテンパっとる!?




『あんな、財前』

「ハィ?」





急に、呼ばんでや!声裏
返ったやん!





『ウチな、財前の事好き
やねん』

「は?」





我ながら、阿呆な声を…。
てか、今なんて?





「ホンマですか?」

『おん、ホンマ』





アカン、メッチャ嬉しい。



「俺も、八神先輩の事
好きッスわ」

『おおきに』


なんや、悩む事なかった
やん。先輩は、俺しか
見てへんかったって事
やんか。俺も、八神先輩
しか見えてません。













俺の

(アンタしか映らない)






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