嘘や




終夜さんに新刊を貰った。
すごく、嬉しくて休憩の時につい
読んでしまっていた。




「『bonule』って店の名前と
一緒や」




そう思いニヤけるのを押さえて
接客に専念する。家に帰って残り
少しと、後書きを読もう。





。゜。†。゜。






「ん〜…ッ!えぇ話やわ」



初めて恋愛モノ書いたとは思え
ない。話がまとまっていて
良かった。しかし、この話の
一部一部、そして登場人物が
俺達に似ている。




「まさかなぁ…」




しかし、その推測は後書きで
確信へと変わる。







『今回、初の恋愛モノを書かせて
貰いました。自分自身、恋愛経験
皆無なんスケド、これを書くに
あたって恋をしました。実を
言うとこれは、俺が実際に体験
した話も含まれています。
なので、この話に出ている店の
名前も本の名前も実際にある
喫茶店の名前から頂いてます。
味も、中身も俺のオススメです。
女性の客にたくさんの人気がある
店員達もそこの人達からです。
よく、そこで仕事をしているの
ですっかりの顔馴染みになって
しまいました。素敵な店と人に
出会わなければこの本は生まれて
こなかったと思っています。この
本を手に取ってくれた方々に
たくさんの幸せが訪れますように
心から願っております』





やっぱり、これは俺達の事だ。





「ん?」


下に走り書きのメモが挟んで
あった。



「次のページは零が書いた後の
複製文だから

by幸村」




次のページ?捲ってみて、俺は
目を疑った。





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