誰もが




つい、意地悪してしまった。
ポーカーフェイスでも顔は赤く
なるんだと思った。
…てか、俺…。




「大人気ないわ…」




相手は年下の女の子だと
いうのに…。ガキっぽいな、
俺…。




「終夜さんの反応が可愛えぇ
から」

「お兄さん」

「!」



目の前には可愛い女の子2人組。
何だ?



「一緒に遊ぼ〜よ〜」

「堪忍、連れおんねん」



ナンパか。しかも、逆ナン。俺、
逆ナン嫌いなんだよな。しかも
この子達…、ケバい…。
早く、終夜さん戻って
きてくれ!




『蔵ノ介?』

「!」



見ると終夜さんが立って
いた。少し悲しそうな顔で…。
それは、後で聞くとして今は
のろう。



「零!」

『知り合いなん?』

「ちゃうよ」

「え、彼女さん?」

「『!』」




彼女…。終夜さんが俺の
彼女…。ヤバイ、スゴい嬉しい。
終夜さんを見ると、ニコッと
笑っていた。





ドキッ




なんだ、また不整脈…。違うな。
俺、終夜さんの事が好き
なんだ。




『そうやで』

「そうだったんだ…」

「カッコいい彼女さんですね」

『おおきに』




足早に女の子達から離れた。
隣の終夜さんのオーラが
凄まじかった…。




「…終夜さん?」

『スンマセンした』

「へ?」

『勝手なことしてもうて、
白石さんスゴく困っとった
から…、名前で呼び捨てたり…』

「俺は、嬉しかったで?」

『!』

「おおきに」



そう言うと、終夜さんは
笑っていた。うん、終夜さんは
笑っていた方が似合う。





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テーマ「人外ファンタジー」
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