違いすぎる




久しぶりに休みを貰えた気が
する。なんだろう、身体が軽い
ような気もする。よし、今日は
映画でも見に行こう。丁度観たい
映画もあったし。そして、
買い物もしよう。



『よし、行ったろうやないか』



…オバサンか、俺は。




『えぇ天気やなぁ。幸村が休み
くれたから豪雨か思たわ』


しばらくして、映画館に着くと
見覚えのあるミルクティー色の
髪。そんな髪の色をしている人を
俺は、1人しか知らない。



『白石さん?』

「ん?終夜さんやないか」

『今日店休み何スか?』

「せやねん、やから映画でも
見よか思て」



なんだろうか、いつも制服しか
見ていないから私服は新鮮だ。



「終夜さんは買い物なん?」

『あ、俺も久しぶりに映画見よ
思たんスわ』

「何見るん?」

『公開し始めた医者の映画
ッスわ』

「俺もそれ見よ思っとったんや」

『なら、一緒行きます?』

「ほな、行こか」





初めてかもしれない、年上の男の
人と何処かに出掛けるのは。
何となく、くすぐったい
ような…。うまく説明できない
感覚に違和感を感じた。





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テーマ「人外ファンタジー」
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