美味しかった
あ〜…、ダルい。熱を計ると
38度5分もあった。これだと
今日は店には行けないな。
そうなると、ケーキある分だけ
しか営業できない。
「謙也に電話しよ…」
起きるのも辛い…。健康オタクが
聞いて呆れる。
「白石?どしたん?」
「今日店行けへん…」
「ハァ!?」
「…堪忍な」
「熱あんのか?」
「38度5分…」
「おまッ!アホやろ!」
「ケーキあるだけ売ってや」
そういって強制的に電話を
切った。身体を起こす事さえ
辛い。食欲もない。こういう時
一人暮らしは寂しいと感じる。
「風邪引くと人肌恋しくなるて、
ホンマなんやな…」
俺はそう呟くと睡魔に襲われ目を
閉じて、眠りについた。
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