『すんません…、煩くて…』

「いえ、大丈夫ですよ。
700円になります」

『ハイ』

「ちょうどいただきます。
…あと、これ」




店員が差し出したのはクッキー
だった。




『え』

「サービスや、嬉しいこと言うて
くれたし」




この人も関西の人だったか。
てか、さっきの会話聞かれてた
のか。




『…じゃあ、お言葉に甘えて』

「また来てや、お嬢さん」

『!』






初めてだった。
初対面の人に男と間違われ
なかったのは。




「どした?」

「嬉しそうな顔して」

『ちょっとな、てか解るんか』

「否、雰囲気?」

『何やそれ』






店長だろうか。あのレジしてた
ミルクティー色の髪の人。
また行こう、ケーキ目当てに。
そう思った。












小さな喫茶店

(お気に入りに決定やな)




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テーマ「人外ファンタジー」
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