腹をくくる




幸村に呼び戻され、小説の
打ち合わせに入る。




「今回も、手直し無し。天才にも
程があるよ」

『天才なんかやあらへんわ』

「十分天才だよ」




否、神の子に言われても全然
説得力ないから。お前は神の子
なんだから。




「だから、このままいくからね」

『おん』

「あと、聞きたかったんだけどさ
。これって零の事を書いてるの?」





ぶふッ!





紅茶が…、紅茶が気管に入った…ッ!





「あ、図星?」

『…っさいわ、ボケ』

「図星なんだ」

『お前、一辺死ねわ』




ったく、いらない事に気付くのが
上手い奴だな。だんだん、なんで
こんな奴と一緒にいるのか
不思議に思ってきた。





「まぁ、図星なのは解ったケド」

『ケドなんや…』

「気持ちはしっかり言わなきゃ
解んないよ」





そんな事は幸村に言われずとも
解っている。ただ、言えない。
それだけだ。





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