初めての感情




白石さんに誘われてやってみた
喫茶店のバイト。なんかスゴく
新鮮だ。



「白石、終夜さん!オレンジの
ゼリー、ストック無くなんで!」

『さっき、足したばっかや
のに!?』

「それほど、旨いっちゅー事や、終夜さん」




白石さんに作ってあげたゼリーは
めでたく商品化を果たし、売れ
行きは上々だ。…にしても、客が
多いな。



「白石店長〜、電話ッスわ」

「ちょお、待て!終夜さん、
少し頼んでもえぇ?」

『あ、大丈夫ッスよ』

「じゃ、頼むわ。…もしもし」



いつも以上に忙しい上に、
女性客がまた増えたような気が
する…。



「また増えよった…」

『女性客スか?』

「せや、終夜も解ったか」

『…いつも以上に視線が熱いな
と』

「それは言えてるわ」




その時




「…えぇッ!」




突然白石さんが叫んだ。
どうしたんだ?放心状態の
白石さんが出てきた。



「白石、どないした?」

「店長?」

『どないしたんスか、白石さん』

「…取材させて欲しいて」




……。取材…?







「『うそ!』」





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