初挑戦




次の日、終夜さんは幸村君と
真剣な話がしたいと開店前の
時間を貸して欲しいと財前に
連絡を入れたらしい。
…つか、初耳なんだが。



「白石店長、聞けばえぇやない
スか」

「聞けたら苦労せぇへんわ…」






「零、本気?」

『本気や、本気』

「急に、何でまた」

『挑戦してみよ、思たんや』

「…って、どうせ白石の影響
なんだろ」



ゥグッ!こういう時の幸村は
鋭い。全くと言っていい程厄介
だ。




「零が恋愛モノねぇ」

『文句あるんか』

「まさか〜、ないよ」

『とにかく、書くだけ書くんや』

「うん、頑張れ。あ、徳川さんが
帰ってきたよ?」

『……。ハァアッ!?


何…ッ、帰って来ただと…!?
アイツがか!



『つか、何でそんな事お前が
知っとんねん』

「朝、メール来てた」

『俺には、寄越さんのか!』



何様のつもりだ、アイツは。ん?
アイツが帰ってくるっつー事は
おチビも帰ってくるっつー事か?



『めんどいわ…』

「何がめんどくさいの?」

『!』



この声…!?



「ただいま、零」

『ぅおわーッ!?』



帰ってきてた!つか、この店まだ
準備中だぞ!





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テーマ「人外ファンタジー」
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