何処に行ってもああなの
だろうか。そう考えると嫌に
なってくる。



「終夜さん?」

『あ、ハイ』

「考え事してたん?」

『あ、少し…』

「店着いたで?」

『マジスか!』




全然気が付かなかった…。
しかも、なんか高そうだぞ。
この店。



「ここ、高そうに見えてめっちゃ
安いんや」

『…マジや』



てか、白石さん人の心読める
のか?さっきから俺の考えてる事
ほとんど答えられてる気がする。



「入らんの?」

『入りますよ』



完璧すぎる、俺に対しても優しい
人はいなかったから。スゴく
くすぐったい。



『どんなんいるんスか?』

「シンプルなヤツやなぁ」

『なら、コレとかやろか』

「えぇな、それ。俺好みや」

『なら、良かった』




その隣にある、白いティーセット
に目を奪われた。シンプルだけど
スゴく暖かみのあるデザインだと
思う。



「それえぇな、終夜さん
買うん?」

『否、また今度にしとこかと…』



気に入ったけど、値段的に結構
した。



『今日は諦めますわ』

「じゃあ、俺会計してくるわ」

『俺、外おりますね』

「おん」



なんだろうか、やっぱり調子
狂う。白石さんは……。って、
ちょっと待て。何でさっきから
俺は白石さんの事考えてんだ?





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テーマ「人外ファンタジー」
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