「蔵、起きられる」
「あ、あぁ。瑠璃、白雪は?」
「ケンヤが見送りして帰った」
さよか…。
「殿下、お休みの所失礼します」
「…これは、アース侯爵」
また、面倒なんが来よったか…。
「軽々しく外の輩と会うなと?」
「あなた様は一国の王子というお立場親しくするものは特に用心して選ばなければなりません」
「この身と王子の権威を守る為、やろ?知っとる」
「解っておいでなら素性の知れぬ町娘を城に招くのはお止め下さい!」
「気に入らんと?」
「娘が期待し付け上がります!」
今日は、よう喋るなぁ…。
「だが、アース候。先程の娘はそんな事を考えるような娘ではない」
「…解りました。1日も早く殿下のお目が覚めるよう願っております」
……。
「白雪がそんな娘やったら城に呼ばんわ」
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