とある春の日


今日は何故か授業を
受ける気になれ
なかった。そこで、
謙也にサボると言ったら
驚かれた。



「珍しいこともあるもん
やな」

「ほな、後よろしく」



自分でも解らない。急に
やる気がなくなったのだ。



『桜でも見に行こか…』



桜の花びらが裏山から
吹かれているのは見て
解った。



「…ん?俺以外にも人が
おる」



桜の木の下にしゃがみ
こみ本を読んでいた
女子。つい、見とれて
しまった。



『!』



あ、こっち見た。



ニコッ



「!」



気付かれた。



『珍しいお客さんやなぁ』

「へ?」

『君の事やで?白石君』



あ、知られてる…。



「何で、知っとるん?」

『同じ学校通ってんねんで』



…知らんかった。



『千歳君とか財前君は
よぉ来るねん。まさか、
白石君が来るとは思わん
かったなぁ』



サボることなんて滅多に
ない。今日もたまたま
気分だった。



『また、来たらえぇよ。
ここ、落ち着くし』



そう言いながら笑う君の
顔はとても綺麗だった。
そして、俺は心を
奪われた。




ソメイヨシノの
下で

(あなたに微笑む)



†アトガキ†
ハイ、季節外れシリーズ
第三弾!いい加減に
しろぃ!









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