水しぶきとともに


『暑い…』




夏だから当たり前って
言えば当たり前なんだ
けど。今日は、もう溶け
そうな位暑い。おまけに
風はないと来た。こう
なったらアイツを探そう。



『…仁王は何処?』

「ここじゃ、倉田」



あ、やっぱり日陰に
いた。仁王も暑いの嫌い
だからね。



『入れてね』

「お互い苦労するのぅ…」



肌が白いから、すぐ赤く
なっちゃうんだよね。
仕方ないことなんだよ。



「…プールに入りたい
ぜよ」

『仁王にしちゃ、珍しい
こというね』

「あ、いた!結!」

『幸村…?』

「プール行くよ!」



………はい?
何でプール?



「テニス部でプール掃除
だ!」

「『あ、そーゆーこと』」



仁王もアタシも納得
できた。とゆー訳で
テニス部R+マネー
ジャーで急遽プール
掃除。ジャージに
着替えてね。さすがに、
ユニフォームはダメ
だから。



「行くよ!」

『「おー!」』



ブラシを持って皆で
擦る。



『こら、プリガム
レッド!急ぐとコケる
よーッ!』

「ぅおッ!」

「わッ!」

「ピヨッ!」



……言ったそばから
コケたよ。このプリガム
レッドは。



『…お約束過ぎやしない
かな』

「って、結!」

『ん?』

「何で半袖なの!?」

『暑いから。あ、
ちゃんと日焼け止めは
塗ったよ!』

「そーじゃないでしょ!」



じゃあ、何?



「これ、かけてなさい」

『何で?』

「見れば解るでしょ…」



ん?…あ。



『…心配してくれたの?
透けるの』



Tシャツの下の方が
濡れていて少し肌が
透けていた。幸村は
それを心配してくれた
らしい。



「当たり前でしょ」



何て言うから、嬉し
かったのは内緒だ。
掃除を終え、プールに
水を入れた。



「入っちゃおうか」

「「おー!」」

『えッ!』



そのままアタシは幸村に
手を取られ駆け出した。
アタシ達は、キラキラ
輝く太陽を背に、プール
へと飛び込んだ。




しぶきとともに

(水の中へと行こう)




アトガキ
暑すぎてプールに足だけ
浸かりたいな、と思って
突発的にかいた。









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