足りない



今日も普段と変わらない
日常。と言っても、まぁ
今日は文化祭だが。朝
からウザイ奴もいたが、
まぁいい。文化祭だから
な、多少は許そう。



「足りん」

「『何が』」

「足りんのじゃ」

『…おい、こらヘタレ。
さっきから主語が
ないぞ、バカ』



お前はそこまでバカ
なのか、詐欺師。



『で?何なんだよ、結局』

「結の愛が足りん!」

「『…ハ?』」



とうとうイカれやがった
か、ヘタレ詐欺師。
愛だ?何だ、それは。
しかも足りないと。



「…別に付き合ってる訳
じゃないよな」

『当たり前だろうが』

「愛想笑いと残念な
ものを見る目は止めん
しゃい。結は執事
なんじゃから、特に
じゃ!」



残念なもの以外の何だと
言うんだお前は。
アホか、お前。



「っちゅー事じゃ。
スマイルに愛が足りん!」

『スマイル0円に愛を
求めんな、バカ』

「…仁王」

「結〜…」

『…子犬か、テメーは』



何で、可愛いって思うん
だろうな。コイツの事。




りない



「結をくれ」

『非売品デス』









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