銀色の輝き


3月3日。そう、
雛祭り。桃の節句、
女の子のお祭り。
だけど、隣の席は
プレゼントで埋まって
いる。しかも、男子の
席。



『…毎年の事だけど、
ビビるよな』



女の子のお祭りの日が
誕生日、っていう男子も
可哀想だな。まぁ、
アタシの彼氏
なんだけどさ。



「…ぅおッ!」

『あ、凛だ。おハヨ』

「おー…、スゲー量…」

『去年より多いね』



笑えてくる。



『どうすんの、コレ』

「どうもしねーさぁ。
…やー、貰ってかん?」

『それは、凛のでしょ!』



あ、頭抱えた。



『ねぇ、もうプレゼント
要らない?』

「…いらん」

『じゃあ、アタシのも
要らないね』

「結のはいる」



……。矛盾してるぞ。



『まぁ、アタシからのが
一番かさ張らないか。
凛、屈んで』

「ん」

『よいしょ』



背が低いと何かと不便
だね…。



『ハイ、いいよ』

「コレ…」

『アタシが作ったの。
シルバーアクセ』

「結のデザイン?」

『うん』


そう言うとニコッと凛は
笑った。でもすぐ、凛が
アタシの方を見て目を
見開く。



「結、これ…」

『あ、気付いた?』



そう。



『おそろ』

「…マジ」

『嫌?』

「嬉しいさぁ」



何て言うから、アタシも
嬉しくなった。ほら、
凛て束縛嫌いだから。
笑う2人の胸には
いつも…、銀色の輝きが
光っている。





(凛〜)
(あ、裕次郎だ。おハヨ)
(倉田、ハヨさん。
凛、おめでとさん)
(にふぇーでーびる)










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