私の彦星


今日は、七夕。織姫と
彦星が1年に一度だけ
会える日。



『…そんな特別な日
だっていうのにアタシは
会えないんだよな』



そう、遠距離恋愛をして
いる子にとっては結構
この日は辛い。アタシも
その1人だったりする。



『裕次郎は沖縄だしさ〜
……』

「だし、なんだよ」

『会えないな〜って』

「あー、そゆこと」



って、アタシはとうとう
1人で会話できるまでに
なったか。悲し〜…。



『…って、んな訳ないよ』

「やー、さっきから
1人言ぬー言ってる
ばぁ?」

『え…』



隣を見ると、久しぶりに
見た顔がいた。



『え、裕次郎…?』

「以外の何に見えるんだ
よ」

『嘘でしょ…?あ、夢?』

「夢じゃねぇよ、ほれ」

『…いひゃい』



裕次郎に頬をつねられ、
これは夢じゃないって
ことを自覚した。



『何で、急に』

「全国大会の準備、OB
でな」

『もう、そんな季節かぁ』



七夕にだけ、気を
取られていた。そう
いえば、裕次郎と初めて
会ったのもこの時期
だったな。



「まぁ、そーゆう理由も
あったがもう1つ」

『え?』

「ほら、七夕だから」



まさか、同じ事を考えて
いたとは思わなかった。



「俺の織姫に会いに来た
って理由もあんだよ」

『…ばか』



でも、嬉しい。会いた
かったのはアタシも一緒
だったから。



『裕次郎』

「ん〜?」

『大好き』

「わんも」



七夕、1年に1度だけ、
大事な人に会える日。




私の

(私は貴方の織姫)









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