『…寂しくなったな』

「せいせいするがな、
俺は」

「日吉、嘘でも言わない
ようにしなきゃ」

「ウス」



いつもの4人のメンバー
なのに。何かが足りない。



「倉田?」

「大丈夫?」

『…何が物足りないって
思うんだろう』



アタシの意味の解らない
質問を3人は真剣に
考えてくれた。



『何だろう』

「「あ」」



日吉とチョタは何かが
解ったようだ。樺地も。



『何?』

「お前、先輩たちに
名前で呼ばれてたろ」



うん、そだね。



「俺たちは名字で呼ぶ
から」

『…そうか。名前を
呼んでくれる人がもう
いないんだ』



その拍子にポタッと手の
甲に一滴。暖かい何かが
落ちた。それが何か解る
のにそう時間はかから
なくて。



「…泣くな、倉田」

『…ゴメン、止まり
そうにないや』



止めようと思うと、
余計にボロボロ溢れ
出てくる。



「何泣いてやがんだ、
結」









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テーマ「推しとの恋」
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