電車に乗ったはいいが…。
『間に合うんか?』
つか、試合場所知らん!
その時
〜♪
『!』
電話の着信が鳴った。
この音楽は…、謙也だ。
『もしもし』
「来とんのやろ?」
『…蔵ノ介、どう?』
「テンション、ドン底や
」
マジかァ…。あたしの
せいだが…。
『場所何処や』
「駅で待っとるわ、
オサムちゃんが」
『マジでか!』
オサムちゃん…ッ!
助かった!
「はよ、来いや」
「ユウジ!」
『待っとけや、オクラ』
強制的に電話を切った。
なんか騒いでたけど。
†
駅に着くと、見慣れた
チューリップハットと
ロングコート。
「倉田!」
『オサムちゃん!はよ
出して!』
「あんなぁ、来るん
やったらも少しはよ
連絡しぃ」
『堪忍て、はよ出して!』
「まったく、忙しい
姫さんやなぁ」
待ってなさい、蔵ノ介!
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