なんでそう、生意気かな



「なまえ、いますか?」


昨日の蓮二の忠告通り、俺は一日置いた今日、朝八時にF組にやってきた。丁度同じ委員のひとがいたから聞いて見たら快く教えてくれた。一番後ろの窓側。そこでなまえは登校早々寝ていた。


俺は寝ているなまえに近づき、思いきり頭を叩いた。ドスッという鈍い音が響き、次いでなまえの大きな悲鳴が教室内に響いた


「ギィヤアアア!って、幸村てんめ、痛いだろ!!」

「朝から煩いよ、なまえ。」

「誰のせい?ねえ、誰のせいなの?幸村?」


なんで朝からこんなに大きな声を出せるかはよく分からないけど、とりあえず起きたのだから良しとして、俺はまだ登校していないのか、空いている前の席に腰かけた


「なまえ、今日俺と一緒にご飯食べようよ」

「はああああ?なに言ってんすか?大丈夫?絶対やだ」


案の定盛大に拒否。逆らわないでほしいところなのだけれども。どうしたらいいのだろうか。そんな事を思っていると、やっと頭が冴えてきたのだろうか、突然目を見開いたなまえががたんと席から立ち上がった


「とにかく、食べないから。他をあたって」


先ほどまでとは打って変わった低く落ち着いたトーン。そうして俺を一瞬見ると、そのまま教室から出ていこうとしたから、なんだかいらっとした。原因も分からないのにそんな態度。俺は歩いていくなまえを追いかけて腕を掴んだ



「どこいくの?俺の話、終わって無いんだけどな」

「っ、離せって…!食べないって言っただろ!」


今度は焦ったように辺りを見渡しながらそんな風に言うものだから、いよいよこれは何かある。そう感じた俺は無理矢理なまえとの距離を縮めた


「じゃあ今日の放課後、部活終わったら**カフェに来てよ。そしたら学校では会わないし。いいだろ?」


俺が少し強くそう言ったら、なまえははあ、と盛大にため息をついて、その後ばっと俺の手を解いた


「分かったよ」


それだけ言うとなまえは早足でどこかに行ってしまった。自分の教室じゃない教室に残された俺は、ひとが少なくて良かった、なんて思いながらその教室を出た



途中蓮二の視線が気になったけど、俺は正直それどころじゃなかった






お題 ( 朝から騒ぐな逆らうな )




朝から騒ぐな逆らうな
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -