久しぶりに2年生三人で任務について、おかげか予想よりはやく片付いた。
ただかなり半端な時間で、今日は終わったらもう解散予定だったけどいいのかな?
任務が終わったことを電話で報告しおわった伊地知さんに声をかけてから助手席に乗り込む。

シートベルトをしてそわそわとスマホの画面をタップする。
終わってからすぐ連絡したから、帰ってきてるとは思わなかったけどまさかの返信有りで、その内容に口元がニヤつきそうになってあわてて力を入れる。

"今日七海きてるよー"

七海さん高専来てるんだ!スマホの左上の時刻を確認して、今からだと何時くらいにって頭の中で計算していると

"なになに?告白でもすんの?"

スンッと一瞬で冷静になる。この人のこういうふざけ方があんまり好きではない。
その文章をスルーしてスマホの電源ボタンを押した。


「ミョウジさんつきましたよ」

『ありがとうございます!』

カチャッとシートベルトを外すと

「あ?ミョウジ降りんの?」

『うん』

「どこ行くんだよ」

『ちょっと買い物。伊地知さんありがとうございました。秤くんと綺羅羅もお疲れ様』

「ん、おつかれぇ」

待たせるのも悪いからと、綺羅羅の返事を聞いていそいそと膝の上に置いていたバッグをひっつかんで車から降りた。
駅のロータリー。たしかこっちだったと記憶を頼りに歩き出す。





『めっちゃいっぱい買えたぁ』

るんるんで電車を待つ。
パンとか焼き菓子とかが好きで、まぁもともと食べ物全部が大好きなんだけど……それでよく行くケーキ屋さんにおしえてもらったパン屋さんに行ってみたらめちゃくちゃ美味しかった。
でもここは高専からちょっと遠いし、電車も地味に乗り換えないといけない。さらには木、金と土曜日しか開いてないのだ。だからめったに行けなくて
でも今日は木曜日。しかも任務地がわりと近いエリアだったので、伊地知さんに頼んで最寄り駅で降ろしてもらったのだ。
お昼どきは過ぎちゃったから、明日の朝ごはんとお昼ご飯で食べよう。なんなら今日の晩御飯でもいいけど。なんて思っていたら電車が来たので乗り込んだ。


高専までの帰り、どうせ乗り換えで途中だからと渋谷で一度降りる。
田舎者の引きこもりだからあんまり出歩きはしないんだけど、やっぱりたまにはショッピングもしたくなる。
でも今日はパンもあるからって手短に見たいお店だけを回る。そろそろ帰ろうかなと今何時かなーってスマホをみると

『ぇ』

3件も着信があってびっくりする。

何かあったのかなって見れば全部秤くんからで、初めての着信に一度固まる。
学校関係でなにかあったら先生から連絡がくるよね?ってとりあえず緊急ではないのかな?と思いつつ
トーク画面をみてみても別に何もなくて着信だけ。なんの要件か全くわからなくて
とりあえずと人混みを避けて端によってスマホを耳元に当てる。

『もしもし?』

呼び出し音だ途切れたから声をかけたら

「今何処だ」

『え?』

ちょっと不機嫌な声にどうしたんだろうかと

『渋谷だけど……なにかあった?』

「渋谷?なんで渋谷にいんの」

なんでって、え?

『ぇ……買い物に』

わたし車降りるとき買い物っていったよね?

「ひとりか?」

『うん。もう帰るよ』

「そうか……、気ぃつけてな」

『え?あ……うん。ありがとう』


何だったんだ一体。ピロンと通話が終わった音が響いてスマホを覗き込むけど全然秤くんの意図がわからない。まぁいいかと改札の方に足を向けた。






高専についてとりあえず荷物を部屋に置いてこようと寮へ向かう。

『あれ?おつかれさまぁ』

「あ?おせーよ」

途中秤くんに会ったから、何してるんだろうなんてぽやって思いつつも声をかけたのに、そこそこ機嫌が悪そうに返されてびっくりする。
チラリと私の左手にある紙袋に目線をやって

「何買ったんだ?」

『え?ああ、パン』

「パン?」

はぁ?て顔で見られて、なんだかわけがわからない。
ほらって袋をみせると、秤くんの眉間のシワが緩んで次は飽きれた顔になる。

「お前、あんな半端な駅で降りたと思ったらパン買うためだったのかよ」

『そうだけど?』

「なんだよ」

秤くんの中でどんな買い物だと想像してたんだろうか。とりあえず機嫌が治ったみたいでホッとする。

『秤くんもたべる?』

「この量一人で食うつもりだったのか?」

『ちがうもん』

袋の中に雑に手を突っ込もうとする秤くんから逃げるように紙袋を避けて。

『先にあげる人いるから秤くんはあとでね』

「あ?」







『七海さん』

「……ミョウジさん。どうしましたか」

ドアを開けて中を除くとちょうど七海さんが見えて声をかける。チラリと周りを見れば五条先生もいて、まあいいかと思いながら遠慮がちに中に入る。

『七海さん、これこの前のお礼です』

「……」

『私が一番好きなパン屋さんなんです。よかったら明日の朝ごはんにでも……あ!カスクートもありますよ』

こっちがチーズとハムで、こっちがアボカドで……なんて言いながら机に並べる。

『どれがいいですか?』

七海さんを見上げるけど無言で少しの沈黙が流れる。

「なにこれ、なんのお礼?」

『あ、この前七海さんにパンを分けていただいたので』

「え、そんなことあったの?」

五条先生と会話しながら七海さんを伺う。
この前偶然お会いしたときに七海さんが食べてみたかったパン屋さんの袋を持っていて、そこはそもそも素材がいいやつを使っていて、場所も1等地にあって、だから滅茶高いのだ。しかもすぐ売り切れちゃうし、並ぶってSNSでみて
パンは好きだけどちょっとさすがになぁって……思って、いつかいけたらって行きたいお店リストに保存していたままだった。
だからついつい不躾に紙袋をガン見してしまって。しかも立ち止まって
きっとあまりに露骨だったんだろう。憐れんでくださったのか七海さんがたいして話したこともない私に「食べますか?」と仰ってくださったのだった。

まぁもともと凄い落ち着いた雰囲気の人で、素敵な人だと思ってたし呪術師としても凄い人だと認識していたから
それがランクアップして、七海さん神!とそれから崇め奉って今に至る。
パンが好きだとおっしゃっていたので、私のオススメのパンを食べてもらいたい!やっと食べてもらえる!!とこちとらウキウキである。
だって綺羅羅も真希ちゃんもパンとかケーキとかご飯とかそんなに興味ないって言われるし……

「ですが……」

どうやら高校生からパンを貰うのに抵抗があるようで
ご迷惑だっただろうか……でもそういうキッチリ線引きしてそうなところも大人!て感じで素晴らしいです。

『これ、わたしのオススメなんですけど……』

王道のハムとチーズのカスクートを指差して、パン好きな人に食べてもらいたい!と懇願の眼差しで七海さんを見る。

「えー?貰いなよ七海。可愛い女子高生のお願いきいてあげなきゃぁ」

いつもなら五条先生軽い、うるさいと思うけど、今日はナイスアシストだと心の中でグッジョブを送る。

「ではひとつだけ」

『ッ!はい!どうぞ!!あ、でもこのブリオッシュもおいしくて……』

「……じゃあ2ついただきます」

七海さんは大人だし、こうして好意を押し付けても"恋愛"だと湾曲して受け取らないだろうから安心してのゴリ押しである。いつもは大人しめな私だけど、友達もほぼいないからパン好きな人とちょっとでも仲良くなりたいといつもの500倍くらいの積極性をもってコミニケーションをとっている。それも七海さんなら子供の我侭だと思ってくれるだろう。
正直10も年下の女子高生に対して「もしかして自分のこと好きなのか?」なんて思うような倫理感が欠如してそうな人にこんなに強引な事はしない。うん。

「ありがたく頂戴します」

『はいッ!ぐえ』

少しだけ笑ってくれた七海さんに、こちらもパアッと笑顔が溢れた瞬間
ぐッと襟元を後ろから雑に引っ張られて出たことがない声が喉から出る。

『なっ、なに……』

咳き込みそうになりつつ、なんとか大丈夫そうで犯人である人物を振り返って睨みつける。

「あ?」

無表情の秤くんをみながら喉元をさすって
わざわざここまで付いてきて、今まで黙ってたのにこんな暴力的になんなのって思う。

「そろそろ戻るぞ」

『ああ、うん。では七海さん失礼します。ありがとうございました』

「こちらこそ有難うございます」

「え!?あれ?僕は?僕の分は!?」

五条先生に適当にハード系のパンを渡して退散する。だって五条先生「普通に美味しいねぇ!」とかいいそうだもん。いらない一言付け加えてきそうだし。だなんて思って、でもちょっと扱い酷すぎたかな?と反省する。
廊下を歩きながら、七海さん美味しいって思ってくれたらいいなぁってぼんやり思いながら考える。あのパン屋さんは本当に知る人ぞ知るで取材はお断りしてるらしいからあまり有名ではないのだ。だからこそパンが好きな人に食べて欲しいし、美味しさを分かち合いたい。

「おい」

『ん、なに?』

ポケットに手を入れたまま横を歩いていた秤くんに声をかけられてそちらを向く。
ちょっと眉間にシワが寄った顔でそのまままっすぐ前を見ていて視線があわない。

「おまえ……」

何かを言おうとしてる秤くんの唇が、ゆるく開いたと思ったらキュッと不機嫌に閉じて

「なんでもねぇ」

少し早くなった足音に私もペースをあげて

『一緒に食べる?』

「あ?」

『パン』

チラリと目線を寄越されて、やっと目が合う。少し細くなった目が何かを訴えかけてるけどそれを汲み取れるほど私は秤くんのことをまだ知らない。

『明日のお昼とか』

ああでも、カスクートははやいほうがいいかなってぽやって思って、ああそうだ!って

『朝でもいいよ!』

「は?朝?おまえん部屋で?」

『秤くんの部屋でもいいよ。起こしに行ってあげようか?』

「あ?」

ちょっと飽きれたみたいな顔。でも不機嫌ではないみたいで少しホッとする。
秤くんのこと、まだ全然わかんないなって
なんか……なんだか胸がざわざわする。

『ていうか何時に起きてるの?いつもギリギリだよね?』

「んなもん決まってねぇよ」

『え!』

アラームとかかけないんだろうか?恐ろしい。考えられない。

「俺が行く」

『へ』

「朝飯、お前ん部屋で食う」

『……』

起きれるのかな?とかちょっと疑わしい。

『わたし6時には起きてるよ?』

「はぇーよ」

ちょっとゲッソリした顔が可愛くて思わずくすくす笑っちゃって

「とりあえず行くわ」

『ん、わかった』

多分これ、朝起きれなくてすっぽかされちゃうパターンなんだろうなぁなんて思いながらも

『たのしみだねぇ』

そう呟いた私の肩に、トンッて軽く秤くんが腕を当ててきて
いつの間にか少しゆっくりになった足音に、なんだか胸がぽってあたたかい。


早く明日になんないかなぁなんて、まだ夕方にもなってないのにそんなことを思いながら、寮への道を二人で歩いた。










『え……なんで』

「あ?ミョウジが誘ってきたんだろうが」


ガチャリとドアを開ければ秤くんがいて
偉そうにポケットに手を突っ込んだまま私を見下ろしている。
とりあえずこんなとこを真希ちゃんに見られたらお終いだ。と素早く秤くんを部屋に入れる。

あとは寝るだけだー!って布団に潜りこんでスマホでも弄ろうと思っていたところだったのに



「朝一緒に過ごすんだろ?」

ニヤリと片眉を上げてそう言われて
ボボッとほっぺたが熱くなる。

『ぇ……』


そういう、意味じゃ勿論なかったけど
そういう、意味だよね?って急にドキドキして


秤くんがポケットに入っていた手を右手だけだして、その手がこちらに伸びてくる。
左耳を指先で撫でられてピクリと身体が震えて

『んッ』

耳が熱い


「いま、えろいこと期待した?」

『ッ!』



した、けど



したって言ったらどうなるんだろうとか

してないって言ったらどうなるんだろうとか

多分どっちも一緒なのに

どっちの答えが秤くんは好きなんだろうかとか
心臓がばくばくして、回らない頭はそんな馬鹿みたいなことしか考えられない。

こんなこと辞めないと駄目なのに
なんで辞めないといけないんだっけ?なんて思考がボヤケて
もう最低だ


だって気持ちいいんだもん

すごく


秤くんに触れられるとこ全部きもちよくて

考えたくない事全部見ないふりみたいな

麻薬みたいな



明日か

来月か

半年後か

秤くんが飽きたら終わる様な関係性

溺れ過ぎたら駄目だから
最初から手を出すべきじゃなかったのに。なんて今更気づいて

それなのにもうずぶずぶと

どっぷり快感を覚えた脳みそのせいで

もう沼みたいに抜け出せなくて

この手を払いのけることが出来ない。




言葉が出なくて、目の奥が熱い
心臓がばくばくで

キュッと右手で目の前の秤くんのTシャツの裾を掴む。

「ん?」

誤魔化されてくれない秤くんは意地悪だ

『は、かりくんのせいだもん』

何とか言葉を紡いだのに、可愛くない物言いしかできない。秤くんの目が見れなくて裾を握る指先を見つめる。
でもだって、こんなになっちゃうなんて知らなかった。ぜんぶ秤くんのせいだ。

恥ずかしいのと
なんて返事が来るか予想ができなくて
心臓のばくばくは治まらなくて


「いいぜ」

『へ』

予想外の返事にびっくりして、握っていた指が緩んで、秤くんに視線をやれば


「全部俺のせいにしろ」


真っ直ぐ私を見る瞳に
ぎゅっと心臓を鷲掴みにされるみたいな衝動。


「ほい」

『ぇ』

秤くんが左脇に挟んでいたものを、ぽふっと胸元に押し付けられて
なんだこれはと握ると秤くんの手が離れていった。
ぐしゃっと雑にたたまれたソレは

『せいふく』

はかりくんの、制服

朝、ここから一緒に教室行くつもりなの?

ブワッて頭のさきっちょから足の先まで熱くて、つま先にキュッて力が入る。

『わッ!』

制服をジッと見つめてたら、急に身体が大きく動いてびっくりして制服を抱き締める。
秤くんの腕がガッシリとお尻と太腿に回されて身体が浮く。

「ん」

『なにっ、ちょ』

秤くんに抱っこされてるって軽くパニックになってるのに、そんなことお構いなしに秤くんが笑って
我が物顔で部屋に押し入るとボフッと私を抱えたままベッドに腰掛けた。人の部屋なのに慣れた手つきで枕脇に転がってたリモコンを取ってピッと電気を消した。

秤くんが私を見上げるような体勢にドキリとして、跨いで座る私の太腿を優しく指先で撫でられたら……もうそれだけで

今からはじまるって合図になる


手に持っていた制服を抜き取ると秤くんは雑にベッドに投げ捨てた。

「ん」

顎を上げて合図を出す秤くんの、首にするりと手をあてて

ちゅうって、ゆっくり唇を合わせる

『んッ、ふ』

くちゅくちゅ舌が絡み合って、お腹の奥がジンジンする。ぬるって舌先で上顎を撫でられて身体がピクピク震える。
太ももを撫でていた手がゆっくりTシャツの中に潜入して、背中を這う。
脇腹からブラと素肌の境目をゆっくりなぞられて甘い声が漏れる。
そのまま背中側にくると、秤くんは器用に片手でぷちりとホックを外した。
その一連の流れに、手つきに"慣れ"を感じて少し胸がモヤモヤするけど
それを押し隠す様に心臓がばくばくして煩くて頭がボーッとする。

Tシャツの中でゆっくり下から持ち上げる様に胸を揉まれる。
緩めのTシャツの袖から役目がなくなったブラの肩紐がだらりと垂れて肘で揺れる。もごもごともどかしいそれに、自ら腕を動かして肘を抜いて
パサリとお腹に落ちたブラを指先で拾ってベッドに捨てた。

「やらしー」

『ぁッ』

「触ってほしかった?」

Tシャツの中で蠢いていた手が引き抜かれて、布一枚を隔ててまた大きく胸を揉む。
ブラがなくなるだけで何だかえっちな感じが増して

『んッん!』

寄せられた胸、人差し指の腹でさきっちょをさすさすされる。
ピリピリして気持ちよくて、もうバレちゃう

「勃ってきた」

Tシャツの上から撫で撫でされて、徐々にぷっくりと主張する先っぽに
だんだんと秤くんの指が引っかかるようになって、ぶりんと捏ねられる様な刺激に変わる。

『ぁ……あんッ』

爪の先でカリカリされればビリビリして、太腿で秤くんの腰をギュッて挟んで胸を突き出すように背中がそる。
もっと触ってっておねだりするみたいに、きもちいいって甘えるみたいにはしたなく腰が揺れる。
さすさすカリカリされて、ときおりキュッて摘まれて捏ねられて。
ジュワッてお腹の奥から溢れてるのがわかってさらに腰が揺れる。

裾に手をかけられてバンザイするみたいに緩く腕を上げれば。
スルッてTシャツが脱がされた。

「はぁ」

すうって息を吸って、両手で寄せ上げた胸に顔を埋められて呼吸が繰り返される。
胸元にあたる温かい息に身体がどんどん熱くなって。

『ふ、ぅ』

ちくちく、ザラッとした硬さで胸を撫でられて、頬ずりされてる胸が秤くんの髭の感触を拾って
それが乳首をかすめるたびにキュンとする。

秤くんの指先がキュッと勃ち上がった乳首を捏ね上げる

『ぅ、あ』

人差し指で、ちくびの根本をキュッて潰す様にはさまれて
くりくりって動く。指先でピンッて弾かれて

あ、あ

そんな。えっちな触り方しないで


視覚と触覚と快感がリンクして
ぞくぞくと快感が巡る。
チュウッて唇で乳首を吸われて、反対は指で弾かれて
舌先がチロチロと動いて乳首を嬲る。

恥ずかしいから見ちゃだめって思うのに
秤くんにいっぱい乳首イジメられてるって目で認識しちゃって、離せなくて


たまらなく気持ちいい


「ミョウジのちくび」

『ん、ぇ?』

とろとろで私ばかり喘いでいた所に声をかけられてすぐさま反応できない



「さくらんぼの種みてぇだよな」

『やんッー、んん』

そう言って、くにゅって強めに潰されてギュウウッてお腹の奥がうねる。身体がビクビクして

「ほら、コリコリしてっし」

恥ずかしいこと言わないでよって思うのに


「かわいくてエロくて好きだぜ」

『はずか、し』


"かわいい"にキュンてして

"好き"に胸がギュッてなるなんて

どうかしてる



『んん、ふ』

恥かしがる私の顔を捕まえて、くちゅって深めのキスをお見舞される。
舌がぐちゃぐちゃ吸われて頭ぼんやりして

二人の身体の間に差し込まれた手がショーツの中を動いて

『んんッ!!』


指先でクリトリスをかすめる


『ぁ、ん』

強い気持ちよさに逃げたくなって無意識に唇を離すのに、執拗に抱き寄せられて口内を貪られる。
手が奥にまで潜り込んで、入り口をぐちぐちと指先で撫でられて太腿の力が抜けなくて震える。
ぐちゃぐちゃにぬるついた愛液を指先に撫で付けて、それでクリトリスの横側を撫でられる。
お腹あたる秤くんの腕がゴツゴツしてて、指先が動くたびに筋がキュッて動くのを感じる。
勃起したクリトリスの周りをくるくるとゆっくり弄ばれる。にゅるんと不意に弾かれて身体が大袈裟なくらい跳ねて

『んぅ』

甘ったるい声が秤くんの口の中に飲みこまれる。


ゆっくり唇が離れて

抱き寄せられていた片腕の力も緩む。
それにあわせて少し身体が離れて、挟まれていた腕が動きやすそうになって

くちゅくちゅと

より大胆にクリトリスをいじめだす

『ぁッ、ひ』

ぬるぬるの指先でクリトリスを弾かれて

きもちいい


すごい


自分で触るよりももっと強い快感に


きもちいい


きもちいいけど


足りないなんて


ときおりぐちゃぐちゃの愛液を絡め取るように指でなぞられて

ブワッて沸き立つ欲求



挿れて

そのまま、ナカにいれてほしい


もう挿れてって
ナカ指でぐちゃぐちゃにしてって
ショーツの中で蠢く秤くんの手をギュッと上から握って押して見るけど伝わらなくて

ゆらゆら腰が揺れて、我慢ができない


『はかり、く』


クリトリス撫でられてビクビクしながら、小さな声で秤くんを呼ぶと
ピタリと手が止まる。ふうふうと呼吸を整えながら心臓のばくばくを聞いて

おねだり、したい

ゆるく唇を開いて


「ミョウジ」

『ぇッ!、ん?』

名前を呼ばれて喉まで出かかった言葉が引っ込んだ。

「これ」

秤くんの指がショーパンとショーツに引っ掛けられてて
脱いだら触ってもらえる。ってドキドキしながら、秤くんの膝の上から降りてゆっくりと脱いでいく。ごそりと動いた秤くんの方をチラリとみれば

『ッ!』

ガバッて秤くんが自分のTシャツを乱暴に脱いでポイッとベッドの上に捨てた。
一気に心臓のばくばくが跳ね上がって、死んじゃうんじゃないかってくらい激しい。
顔も沸騰しそうな位熱くて、気をぬいたら泣いちゃいそうなくらいに熱い。

別に熱いときとか馬鹿みたいに脱いでるし、見たことだって何回もあるのに
目の前の秤くんの筋肉に、私とは全然違う身体に直視できなくて目が泳ぐ。ギュッて目を瞑ってなんとか落ち着かせようとするのに全然駄目で、どうしたらいいのって堪らない。



『きゃっ!』

ぐッと腰を引き寄せられて、バフッと身体が倒れ込んだ。四つん這いが少し崩れてベッドに倒れた体勢にびっくりして
秤くんの方を見ようと顔を上げる

「腰上げろ」

『ひゃ』

ぐッと腰骨を持ってお尻をあげられる。
猫の背伸びみたいな体勢に
すごいえっちな姿を晒している!と羞恥に太腿がぷるりと震えて

『は、かりく』

覆いかぶさるように、背中にピタッと重なった体温。少し汗ばんだ肌の感触に、じわじわと混ざり合う体温に

『ふあっ』

「すげーぐちょぐちょ」

『ぁ、あッ』

「きもちい?」

耳元で熱い吐息混じりに吐かれた言葉に脳みそが揺らされて
指先で焦らす様にぬるぬるの溝を後ろから撫で上げられて、クリトリスを円を書く様に刺激される。

『んんんーッ』

ぱちぱち鳴って、弾けそうな手前で
するりと手が下がって

「ひくひくしてっけど?」

『ぁ、う』

「ここ」

自分でもわかってる。揺れる腰が止めれなくて
秤くんが欲しいって涎を垂らしながら、我慢ができずに厭らしくひくひく誘う様に動いている。


『んんぅ』

ひくひく誘う入り口の縁を、丁寧に意地悪に指先で引っ掛けるみたいに撫でられて

何度も

何度も



ほしい

ナカ


奥に

そのまま、挿れて
ぐちゅぐちゅして
あのきもちいいとこ、ポルチオ
秤くんのゴツゴツした指でいっぱい撫で撫でしてほしい


「なぁ」

『はかり、く』


耳元で吐き出される熱っぽくてかすれた低い声にキュンてして




「付き合わねぇ?おれたち」

『へ、……んッ』


なんて?


つきあう?


それは



「なぁ」

『ぁッ』

ちゃんと、思考を整理したいのに
ぐちぐちと入り口を伺う様に刺激されてもうわけがわからない


いれて


もう


おく


ほしい



『んッ』

こくんって、シーツにこめかみが擦れるままに頷いて
だからちょうだい

「んじゃ、今から恋人な」

キュッてシーツを握りしめてた左手に上から秤くんの手が重なって


お尻にあたる熱に、硬さに

『ま、まって』


ぐつぐつ沸騰していた熱をひっくり返したみたいに


『だめ、いれ』

「あ?」

『おねが、やめッ』

握られてる左手と反対の右手を後ろに回して秤くんの身体を指先で必死に叩く。

「ーッ」

秤くんの息を呑む音がする。

「わかった、挿れねーから」

『ん、ぅ。ごめ』

「あやまんなッ」

『んんッ』

ホッとしたところに、ぶちゅりと体内に入り込む感覚

『あッ、ぁう』

「おら、好きなとこ触ってやっから」

『ぁ!あ』

奥ぶちゅぐちゅって優しく揺らされて
散々に焦らされた身体は一瞬で熱を取り戻して


『んんぅ』


身体がガクガク震えて、力が入るのを止められない

やばい

やばい

きもちいい


ぶわぶわぐわぐわ、どんどんおっきくなる快感に頭揺さぶられて

『もッ、イ、ぐ』

「いいぜ」

『んんんッ』


「イけよ、ナマエ」


呼吸がとまる
視界が、ぐるんとまわって
名前よばれて、身体全部ギュウッて気持ちいいので満たされて

すき


あたまおかしくなる


『はっ、ふ』

快感の波がなかなか引かない。やっと呼吸が戻ってきて、でもピクピクと身体が跳ねるのが止まらない。

『んッ!!え』

「くっそぬるぬる」

ぐッと太腿を押さえつけられたと思ったら、ぐちゅんと硬くて熱い

『まっ!』

「挿れねぇからッ」

『あっ、ぅ』

太腿とぐちょぐちょのアソコをピストンされて
ガツガツッてお尻に打ち付けられて

擦れるクリトリスに
揺らされる身体が快感を掴んで
行き来する熱にキュンキュンして

ぷるぷる身体が震える


ぱちゅぱちゅって、えっちな音をしながら揺さぶられて

『んんッ』

キュッて乳首を捻られて気持ちいいのがビリビリ走る。

「あー、くそッやばぃ」

『ん、んッ』

速くなるスピードが、秤くんのはあはあって息遣いが堪らなくて

「くッ、だすぞ」

『ぅ、んッ』

「ナマエッ」

ギュウッて腰を持つ手に力が入って、ドクドクッて太腿の間で波打つ熱に
私の身体もふるりと震えて


二人の息遣いだけが薄暗い部屋に響いた。








ゆるゆるふわふわ
あったかくて心地よいのに

ぴりぴり気持ちいいのが走る。まだ眠たいのにってぼんやりと目を開けると
目の前に秤くんの顔があって

『ぇ』

びっくりして心臓がとまりそうになる

『んぁッ』

急に走った快感に思わず。甘い声が漏れ出て

『な、やだぁ』

「ん?」

あのあとちゃっとTシャツだけ被ったのが間違いだったらしい。
乳首を布越しに指先で摘まれて、一瞬で昨日のことを全部思い出してお腹の奥がキュンとする。

「なんで?もうコリコリに勃ってっけど?」

『やぁ』

「寝てんのに触ってって、勃てておねだりすっから触ってあげてたんだけど?」

『ばかぁ』

俺は悪くないみたいに言って、ぜんぜん辞めてくれなくて


「なぁ」

『ぁっ、う』

キュウッて乳首つねられて

「朝飯の前に一発ヌかね?」

それよりも考えないといけない事、はっきりさせたいことがあるのに


「いいだろ?ナマエ」

耳元でナマエって名前をよばれて
手を掴まれて硬くなったモノに押し付けられて
秤くんがそのままこするように手を動かせば、指先にカリがひっかかってドキドキする。

頭ぼんやりしてきちゃって

もうこんなの


『きょう、だけだよ』


お腹じくじくしておかしくなる

















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