あまりにも気持ちよくて幸せだったジャズくんとの行為の余韻にずっと浸っていたかった。
ふわふわと夢見心地みたいな
1つになれたことが嬉しくて、彼が私の名前を呼んでくれるのが嬉しくて

でも、ほんの些細な事でそれは揺らぐ。

だって、私とジャズくんは別に付き合ってるわけじゃないし

ジャズくんが私を好きだという保証もないのだ。


リードくんとはじめて喋った。
ジャズくんと、私が知り合いってことは知ってた風だったけど
彼は私の名前を知らなくて

ああ、ジャズくんは私の事友達に何も言ってないんだなぁ。って思った。

いや、別にセックスしたったぜ!みたいな事じゃなくて
可愛いと思うー。とかちょっといいかもー。とか
女子だけじゃなくて、男子もそういう話はするって思ってたから

でも別に身の程知らずなのはわかってるから、少しだけふわふわしてた気分が落ち着いただけ。

リードくんと仲良くなれば、もっとジャズくんのこといろいろ知れるだろうし。
なんならジャズ君が好きだと彼に伝えてもいい。
協力はしなくてもいいから、話だけでも聞いてくれたら嬉しいな。って恥ずかしがりながらに言えば
きっとジャズくんに近付く女の影が現れたらリードくんは私にとって有利になるように動いてくれるはずだ。

一瞬でそんなことまで考えて
さもそんな感情とは無縁の純真無垢な少女のように振る舞う。

どんな手を使ってでもジャズくんを自分のものにするって決めたじゃない。


私の持っていたプリントの束を当然のように多めに持って歩くジャズくんは本当にスマートだ。
きっとずっとこうやって、私は彼を追いかけ続けるしかできないんだろう。



「えっとー、体調大丈夫?」

『うん。大丈夫だよ。ありがとう』

「よかった」

彼の半歩あとを歩きながらこたえる。
初めてだったけど、痛くなかったしひたすらに気持ちよかった。

「リードに連絡先教えていいの?」

『うん、お願いします』

「そっか…」

前を見ながらヘラっとジャズくんが笑った。彼は嫉妬などしない。
目の前にヤれる女がいれば、誰だってヤる。ただそれだけで
1回セックスして骨抜きメロメロに出来なかった私の作戦ミスだ。
ズルズルと暗い思考に引きずり込まれそうになるのを懸命に堪える。

『リードくんとお話してみたかったから』

「……そか」

やけに低い声のその返事が耳に残った。
ジャズくんのこといっぱいリードくんに聞きたい。私はジャズくんのことまだまだ知らないことの方が多いから。
ジャズくんだって、私のこと知らない。興味が、ないのかもしれない。
あ、引きずり込まれてしまった。


プリントの束を職員室に持っていって無事任務完了した。

『ありがとう、ジャズくん』

「いや、こんなの全然」

もう後は教室に帰るだけだ。

「ねぇ、ナマエちゃん。ちょっといい?」






『んっ、ふぅ…』

人気のない階段の踊り場で、所謂壁ドンからのキス。啄むようなキスから、どんどん深く、私の舌を逃すまいとガッチリ両手で頬を固定される。

『んんーっ』

指を両方の耳の穴に突っ込まれる。

なにこれっ、音が、頭に響くっ

口の中で鳴るぐちゃくちゃと厭らしい音が脳みそにダイレクトに響いてお腹が熱くなる。
音が響く中、親指の腹で耳を撫でられれば、もう腰が甘くしびれて足の力が抜けそうになる。

舌をじゅるじゅると吸い上げられて、身体が小さくピクピクと震える。
キスだけでイっちゃうかも。そう思えるくらいに気持ちよくてエッチでたまらない。
ブワッと自分から甘い香りが湧き出すのがわかった。

「んっ、気持ちよかった?」

『ぁっジャズ、くん』

私の口から離れるジャズくんの舌から、どちらのかもうわからない唾液がつたった。
頭がぽーっとして、エッチに意地悪く笑ってるジャズくんの顔を惚けた顔で見つめるしかできない。

気持ちいい。

なんでこんなに気持ちいい事知ってるんだろう。百戦錬磨なの?

右耳にまだ指が入れられたまま、左耳にジャズくんが屈んで唇を寄せる。チロっと耳たぶを舐め上げられて身体がゾクゾクと震える。

『ひっ、んぅ』

「ねぇナマエちゃん」

『な、にぃ?』

「2回目はリードとするの?セックス」

『なんでっ、しない』

耳元で優しい口調とは裏腹な言葉に頭が殴られたようにぐわぐわと揺れた。

「ふーん、ほんと?」

耳たぶを唇ではむはむされながら、ジャズくんが会話を続けるから身体がピクピクと揺れて止まらない。

『ほんとっ』

「なんだ、リードとしたいのかと思った」

『そんなことない』

「んじゃ、2回目も俺としようね」

耳たぶの後にチュウッと強めにキスされながら、低くて甘い声で囁かれて。腰が砕けそう。
メロメロ骨抜きになったのは私の方だ。ジャズくんはズルい。

『ん、うん。ジャズくんだけ』

「ならよかった」

スルッと耳を塞いでいた指が離れて、満足気に笑いながらジャズくんが身体を起こした。

「じゃあ、次いつシよっか」

『んっ、あっん』

「ナマエちゃん、いつ暇?」

『ぁ、まって…』

何もないみたいに、普通に予定を聞いてくるけどジャズくんの右手の指が太ももの内側の弱いところを撫でてくる。
もうすでにキスだけでぐずぐずになった私にはその刺激だけでもう気持ちよくて、まともに頭が働かない。

だんだん指がパンツの際を撫でるように進んできてたまらない。
楽しそうに笑いながら話すジャズくんと目を合わせてるのが苦しい。
ぎゅっとジャズくんの胸のあたりの制服を掴んで顔を埋める。

「今週末でもいいし」

『ぁっ、あ…』

「なんなら」


今からでもいいよ?


『んやぁっ!』

耳元で囁かれると同時にクロッチの脇から入ってきた指が、そのままヌプッと私のナカに入ってきた。
思わず制服を握っていた手に力が入る。
指が容易く奥まで滑って、もうトロトロだと認めざるをえない。

「でももう授業始まっちゃうか」

『んっ、んぅ』

「ナマエちゃん真面目だからサボりはイヤだよね?」

『あっ、んっ』

くちゅ、くちゅっとゆっくりと私の一番奥を撫でるように揺らされて
じわじわと気持ちいいのが湧き上がってくる。
この前エッチしたときに感じた気持ちよさを思い出して、また気持ちよくなりたい。と腰が無意識に揺れる。

「じゃあ今日はセックスは我慢かな」

『え?…あっん!』

我慢という単語に反応して、顔を上げてジャズくんを見るとジャズくんと目があって

赤くて綺麗な瞳が
完全にエッチな雄の色で染まってて
お腹の奥がキュウッと蠢いた。

「今日はこのまま奥気持ちよくなろっか」

『ぁっ、ぁっ…ジャズくんっ』

「うん。ナマエちゃん奥気持ちいい?」

『あ、んっ!きもちいぃ』

ジャズくんから目が離せない。
奥を指先で優しくトントン揺らされて、気持ちいいのがだんだん大きくなってくる。

太ももがプルプルと震えだす。
ジャズくんに寄りかかる様にしないと立ってられない。

「ああ、駄目だよナマエちゃん」

『んっ!んっ!』

「目逸らしちゃダメ」

思わず強い快感に備えて顔を隠すようにジャズくんの胸に擦り寄れば、それを阻止するようにジャズくんが左手で私の頬を包み込んで上を向かせる。

強制的に目が合う

「気持ちいい?」

『ぁっ!う、ぅんっきもひい』

頬を包むジャズくんの手があったかい。

「ナカ、キュウキュウしてる」

『ん、ぁっ!あっ!』

「奥好き?」

『ぅんっ!すきっ』

「ん、ナマエかわいい。イクときちゃんと教えろよ?」

『あっ!』

ちょっと意地悪なその言い方に、お腹の奥がまたキュンとした。
もう気持ちよすぎて、頭ふわふわする。
抗えないくらいどんどん強くなる快感の波に攫われてしまいそう。

だめだめっ!
きもちいい!きもちいい!きもちいい!
もうきちゃうっ!これ、絶対ヤバイやつ。
もう戻れなくなっちゃうっ!

『あっ!ああっ!ジャズくっ』

「うん、どうした?」

『イクっ、もうきもちよすぎてっらめっ、キちゃう!ぁっ!!んんっー』

「いいよ。俺の目見てイって」

『イっちゃっ!あっ!っつー!!!』

ビクビクっと身体が大きくうねって、お腹の奥で気持ちいいのが弾けた。
頬を包んでいた手が離されてグッと腰に回されて、崩れ落ちそうな私の身体を抱きしめるようにジャズくんが支える。

「ナマエ」

名前を呼ばれて必死に目を逸らさないように握った手に力を入れる。

頭がまっしろになって、身体がピクッピクッと跳ねるのが止められない。
ポタポタと厭らしい液が私のナカからジャズくんの手を伝って溢れだしている。

『ぁっ、はぁ…はぁ』

呼吸を整えたいけど、なかなか落ち着かない。
まだ脳みそに気持ちいい余韻が色濃く残っている。

『あっ、えっ!やだぁ、ジャズくんっ』

「ナマエ、上手にイケたご褒美あげる」

『イッたの、いまっ!あっ!!』

絶頂にうねり、震えるナカを無視するように更に奥を優しく指でトントンされて
脳細胞が快感で破壊される音がした。

『やっ!あっ!きもちいいのっ、ずっとおわんにゃいっ!あっ、ぁあー!!』


ぎゅううっとジャズくんの体に必死にしがみつく様に身体に力が入って顔をググっとジャズくんの胸に押し付けると爽やかで甘いジャズくんの匂いがした。

ああ、もうだめ

襲い来る快感に強制的に脳が停止した。





「ナマエちゃん」

『ん、ジャズくん』

完全に足腰が立たなくなった私をジャズくんがお膝にのせて後ろから抱きしめるようにして階段に二人で座っている。

「授業、結局サボっちゃったねぇ」

2回目したかった?

低い甘い声。身体の奥がじゅわっと、熱くなった。
恥ずかしくて顔が熱い。

『ジャズくんは?』

「ん?」

『したかった?』

「……うん。そうだね」

ぶわっと更に顔が熱くなる。

「でも、もっといっぱいゆっくりナマエちゃん堪能したいから、また今度」

首筋に埋められたジャズくんの唇と吐息が熱い。
髪の毛が耳に当たってこそばゆい。

スルッとジャズくんの両手が私の指先を捕まえて絡まる。


もう、どこもかしこも熱い。






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