ペダル | ナノ
箱学3年とマッサージ

「ふぅ…」
「む?日向ちゃんお疲れかね?」
「えっ、あ…ごめんなさい。溜め息なんて…」
「いや、仕事を1人でこなしているんだ。疲れて当然。寧ろ頑張りすぎだと思うが」
「福ちゃんの言う通り、ちょっとくらい力抜いてもいいンじゃナァイ?」
「そ、そうかなぁ…」
「うん。日向ちゃんが倒れたりしたら俺悲しいし」
「し、新開くん…」
「あー!!何故すぐ触るのだ!止めろ!離れんか!」
「えー」
「えーではない!そして抱きつくな!」
「わわ、荒北くん助けてー!」
「なっ…!抱きつくンじゃねェ!!」
「とか言いつつ嬉しそうだな」
「ハァ?!な、ナァニ言ってンのォ!」
「ハッ、違う違う!隼人と言い合いしている場合ではないのだ!」
「何だヨ」
「お疲れの日向ちゃんのために、この東堂尽八、マッサージをしよう!」
「えっ、悪いよ…?」
「いつも俺達のために働いてくれているのだ。やらせてくれたまえ」
「じゃ、じゃあ…お願いしようかな」
「うむ、任せてくれ。実家でよくやっていてな、上手いと思うぞ!」
「ならここに座るといい」
「ありがとう福富くん。あ、肩だけでいいよ。私、マッサージ苦手で…」
「大丈夫だ!よし、失礼するぞ」


肩に手を添え、ぐぐっと力を入れる。柔らかい身体に少しドキドキ。


「っ、あ…んん…!」
『………』
「オイ。てめェら(福ちゃん以外)変なこと考えてンじゃナァイ?」
「な、何を言うか!!」
「……考えてないよ」
「その間は何だ」


ぐっと更に力を強める。


「やぁ…い、痛いよぉ、東堂く、っんん〜…!」
「オ、オイ!東堂!」
「ぬわぁ!ス、スマン!」
「(もう少し力緩めないと)もう少し強く、尽八」
「心の声と言ってること逆だけどォ!?」
「こ、このくらいかね…?」
「んっ、うん…き、もちい、」
「…気持ちいいのか?日向ちゃん」
「気持ち、いよ…?」
「日向ちゃん…」
「東堂てめェ…!」
「お、お、俺には…!俺には…刺激が強すぎるのだよォォォォォォ!!!」


バタンと勢いよく扉を開け、外へ出ていってしまう。


「尽八は行ったし、続きは俺が」
「あぁ…!新開、くんのいたっ、ん…!」
「痛いの?でもコレが一番気持ちいいかなぁって思うんだけど」
「んぅ…痛いのは、やぁ…」
「…気持ち良くしてほしい?」
「う、ん…気持ちいいのが、いい…」
「(最中におねだりされてるみたいでヤバいなぁ)」
「新開、てめェ何考えてやがる」
「んー…靖友、俺トイレ」
「ハァ?!やっぱり変なこと考えて…!」


バタン。


「(何で俺残されてんのォ!?つか福ちゃんいつの間にかいねーし!どこ行ったんだヨ!)」
「…ねぇ、荒北くん」
「!?な、何だヨ…」
「荒北くんは、してくれないの…?」
「!!!??!!?」
「マッサージ、気持ちよかったから…もっとして欲しいな、」
「〜〜〜っ」





もう絶対しないと誓った瞬間であった。

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