こたつでの休日

忍足謙也。
ヘタレと呼ばれ続け数年な俺にも彼女が出来た。

羊みたいにふわふわしとって、何や笑うとごっつかわええ。癒しや。マイナスイオン出しとる。

俺が挙動不審になりながら告白したら、何とOKをいただいたんや。その日は白石に1日中自慢した。(ウザイ言われた)

そんな彼女と付き合って1年は経とうとしている。

手繋いだり、その…キスも勿論したで!でも全部彼女からやった気がせんこともない。財前に言ったら「とんだヘタレですね」と言われた。

やってしゃあないやん!
日向が可愛すぎるんやもん!




「こたつあったかいね〜」



ちなみに今、こたつでコロコロしている日向とお家デートってやつしとる。
俺は外行きたくてしゃあないんやけど、日向が家がええ言うから。



「なぁ、出掛けへんの?」
「ん〜…今日は寒いからここにいたいなぁ」



コロンっと寝そべってしまう日向は完全に外出する気がない。

えー…こたつでコロコロしてて楽しいんか?


「謙也くんはこたつ入らないの?さっきからソワソワしてるよ」


ソワソワって…俺、じっとしとるの苦手やからかな。こういうまったり苦手や。

せやけど日向が入ってほしいと言わんばかりにこちらを見つめてくるもんで、可愛い顔に完敗した俺は反対側のこたつの布団をペラリと捲った。



「な、なな…!!?」



捲った瞬間、寝ている日向の生足が目に入って、しかも…パンツ見てしもたぁぁぁ!!何かかわええリボンついとったし!


ハッ!侑士(変態)か俺は!
あかん。俺にはまだ刺激が強すぎる!
大人しくこたつの布団を戻し、やっぱり入らないでおくことにした。はぁぁぁぁ…日向の…下着…



「す、すまんな!俺、スピードスターやからまったりすんの苦手やねん!」



一応本心だし、下着を見たことは黙っておこう。俺の記念にしよう。


でも日向はひらめいたかのようにちょいちょい手招きをして、俺を引き寄せる。



「隣、一緒に入ろ!」



にこりと笑い、俺を隣に入れる。

向かい合わせで寝て、日向の顔がごっつ近くにあった。
近くで見ると改めて綺麗や。肌もツルツルやし、唇も桜色。チラリと見える胸元や、広がる髪の毛が俺を虜にするんや。

あかんあかん。
ドキドキするし、理性が…!



「んふふ。謙也くん好きー」


ぎゅうっと首に手を回し、日向は俺に抱きつく。密着しすぎや〜…ほんまヤバい。


「謙也くんはまったり好きじゃないかもしれないけど、私は好き。だって謙也くんとこうしていられるもん」


柔らかい日向の身体を俺も恐る恐る抱き締める。
何か、部活で忙しいから寂しい思いをさせてたかもしれへん。日向は口に出して言わんけど、きっと寂しかったんやろうな。ほんま可愛い奴やな…


「苦手とか言ってすまんな。俺は日向とこうしておれるなら何でもええ」


間近で日向は大好きな笑顔を見せてくれた。


互いに笑いあい、見つめあい、キスをした。


「ん…謙也く、ん…」


初めて俺からキスしてせいか、何や止まらん。

あれ、俺やれば出来るやんとかか思いながら、日向にキスし続ける。


「んぅ、ふ…け、や、くん…!あ、!」


密着していて、日向の身体の感触とかが鮮明に分かりすぎて興奮する。すまん、日向。俺、止まりそうにない。

首筋、鎖骨、色々な所に唇を落とす。服を捲り、胸にもキスを。


「ひゃ…あっ、やん、謙也くんっ…ダメ、」


あかんあかん!ほんまあかんって!そんな可愛い声出さんでくれ!ほんまに止まらんって!



「日向…止まらんかも、」



上に移動し、日向を見下ろすと真っ赤な顔で涙ぐんで、俺を誘惑した。



「謙也くんなら…いいもん」



ちょっと、勘弁してぇな。
可愛すぎて、もうまったりとかしとれんから。



「好きやで…日向」
「んぅ、私、も…」




このあと可愛く鳴く日向を食べてしまったヘタレな俺。

あー…あかん。
またシたいとか思ってしもうた。

俺、白石みたいになってしもたのかもしれへんなぁ…


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