私の目の前にはニコニコとビデオカメラを持っている彼の白石蔵ノ介くん。

私は四天宝寺の生徒なのだが、何故か白い生地と青いスカーフが可愛らしいセーラー服を着せられていた。裾が短いからか、手を上げたらお腹が見えてしまいそうだし、スカートも短くて恥ずかしい。穴があったら入りたい。


「蔵くん…、脱いじゃダメ…?恥ずかしいよ」
「んー?ええやん。めっちゃ可愛いで。それに何でもする言うたの日向やで〜」
「そ、そうだけど…」


私と蔵くんは彼の誕生日を過ぎた後から付き合いを始めた。私の誕生日は付き合ってからで、彼はそれはそれは素敵なお祝いをしてくれた。そのタイミングでいつ誕生日なの?と聞いたら苦笑いしつつ、教えてくれた。大好きな彼の誕生日を祝えなかった。それが心苦しくて、何でもしてほしいこと言ってと言ったら今現在。


「せめてカメラ止めてよぉ…」
「アカンで。これで俺は会えん時でも日向見れる訳やし。まずは〜、」


楽しそうに笑う蔵くんは一体何をさせようとしているか分からない。こんな服着せて、意味あるのかなぁ…、




「靴下脱ごか」
「ふへ?」



靴下ってこの黒のニーハイのことなのかなぁ。脱ぐって別に構わないけど、どういうことか分からない。とりあえず私は靴下に手を伸ばした。彼はカメラを構えたまま、微動だにせずニコニコしている。

スルスルといつも自分が脱いでいるように靴下に手をかけると、それを彼の手が静止させた。見上げると、ニコニコはしていたが何処か色がある目をしていた。


「そうやなくて、この体制で脱いでな」


そう言うと彼は私の足首を持ち、ぐいっと上げる。私は驚いて、少し後ろに倒れたしまった。膝を立て、体育座りにさせられ、私はポカンとするしかない。だってよく分からないから。蔵くんは再びカメラを持ち、「続けてな」と言う。

あれ…?気付いた私はこの体制に恥ずかしくなった。ここからだと思い切り下着が見えてしまう。彼の位置からはバッチリカメラに映る。どうしようもない羞恥に襲われ、手で隠すが、蔵くんがまた阻止する。


「そんな可愛い顔してもアカンで?言うこと聞かんと」
「で、でも…、私…」
「俺、日向からプレゼント欲しいねん。な?お願い」


ねだるような瞳に思わず了承してしまった。後悔もしたが、嬉しそうに笑う彼を見て、もうどうにでもなれと開き直る。蔵くんの変態!

スルリスルリ、長い靴下を下げていく。無駄に長いせいで、なかなか脱げない。この体制でいる時間が長くなる程、私はカメラに映らなければならない。今日、下着まで指定した蔵くんの企みがやっと分かった。


「んんー、エクスタシーな眺めやなぁ…」
「蔵くんのえっち…」
「今のえっちの言い方可愛いなぁ。よし、次は…」


次と言うことはまだまだ続くらしい。うぅ…、もうやだ。次は何をするのか考えるだけで頭が痛い。蔵くんって変な性癖と言うか変態と言うか。


「立って後ろ向いて、そこに手乗せて」


言われるがまま、立ち上がり私は適当な所に手を乗せる。蔵くんは少し下からカメラを撮っていた。

えっ、ちょっと待って。こんな短いスカートなんて下から見ればパンツ見えちゃう。顔に熱がこもる私はとっさに手をお尻に当て、懸命に隠そうとする。


「ちょっ、何で隠してまうん?ホラホラ、手退けなさい」
「や、やだぁ…」
「そんな可愛い顔してもアカンからな〜。…まぁ、隠しても見えてるんやけど…」


そこがまたいいと言いつつも蔵くんは私の手を退ける。やっぱり力強い。そして何を思ったか、ペラリとスカートの裾を持ち上げ、捲った。レースのついた白いパンツが堂々と現れる。


「きゃっ…!く、蔵くん!」
「すまんすまん。あまりに日向が可愛くてな。でもこれ自分で捲り上げて、俺に見せて欲しいんやけど」
「わ、私が…?そんなっ、無理だよ!」
「何でも、するんやろ?」


こんな時の蔵くんは狡い。いつも優しいのに途端にいじわるになる。自分でスカートを上げるなんてどんな罰ゲームですか。カメラにしっかり残るし、恥ずかしくて死んじゃう。えっちなビデオの撮影みたい。

震える手で私はスカートを握り締める。ぎゅうっと掴むと蔵くんと目が合った。色っぽい目で私を見つめている。私も何だか熱くなってきてしまいそう。
そしてゆっくりと、恐る恐るスカートを捲り上げていく。短いスカートはすぐに下着に辿り着いてしまう。


「…ホンマ可愛いで…?あぁ、そろそろヤバイな」
「蔵くん…」
「まだ待ってな?ほら、ベッドに寝て、今度は上も見せて欲しい」


もうされるがままだった。ベッドに仰向けになって寝転がる。蔵くんによってスカートを捲られ、チラリとパンツが見えてしまっていたが、もういい。
私はスカーフをシュルリと取り外し、セーラー服を徐々に上げていく。胸が少し揺れ、ブラジャーが露になった。胸の上までセーラー服を持ってくると、私は蔵くんをじっと見つめる。


「蔵くん…、触ってくれないの?」
「アカンって…、そんなこと言われたら我慢できへんわ」
「えっち、しないの…?」
「…ホンマ、狡い子やな」


蔵くんは私の上に被さり、甘いキスを落としていく。やっと触れてくれたからか、とろりと溶けてしまいそうだった。


「んぅ…、蔵、くぅ、ん」
「日向が自分で脱いで誘惑してくるのもええけど、やっぱり、脱がすんは俺の役目やな」


もう脱げかけているセーラー服を器用に脱がせ、スカートを上へ上へと捲る。やんわりと胸を揉まれ、熱いキスの嵐が私を襲う。


「あっ、んぁ…あん…!」
「っ、はぁ…堪忍な。1人で恥ずかしい思いさせてもうて」
「んぅ…蔵、くん…?」
「会えん時、日向見て、欲求解消出来るやん思ってな」


蔵くんいわく、他の女の人のえっちなビデオは見たくないらしくて、そして結果として私を撮ればいいじゃないかと思ったらしい。


「いやぁ、日向のパンチラだけで俺、イケるわ」
「もう…、ばか」
「ん〜?そんなお口は塞いだるで〜」
「!んんぅ…!」





(ビデオの中のえっろい日向もええけど、やっぱり実物が一番ええな)




そう言いながらも、蔵くんはあのえっちな私のビデオを毎日と言っていいほど見ているらしい。





(やって日向ちゃんが可愛いんやもん!)




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