◇杜 夏月◇「あれっ?ニノ…この人達誰?それに、貴女は?」目の前のルティアに気付き、少女は藍色の瞳をしばたかせた。その一挙一動、可愛いらしさにサザルは見とれ…ヒバナに頬を引っ張られた。「痛いよ、ヒバナ〜」「あなた、仮にもルティアの前で。よく他の女の子に鼻の下伸ばせたものね?」「仕方ねえ…と思うぜ、俺も。確かに彼女、可愛いよな」ヒバナの足がひそかにレイの足を踏み付けた事は。この場の誰もがルティアと少女のやり取りに気を取られ…気付いていない。「…私は、ルティアです。今、あなたが言っていた‘時空通路のずれ’が原因で。もしかしたらここに来てしまったのかも」