06
「分かったから、危ないから母さんは向こういってて!」
そういうと、ぷりぷり怒りながら消えて行く女性。
煙を上げ、ガタンと音を出すかつて
『洗濯機だったもの』
を見やる。
彼女はいつも電化製品を『あの世』送りにしている。
一体どうやったら洗濯機が爆発するのだろうか。
謎だ。
洗濯機をうっちゃってリビングにいくと、何食わぬ顔でコーヒーをすすり、新聞を読んでいる母の隣に腰を下ろす。
「また、政治家の不祥事!世も末ね。」
考え深げに頷く彼女はすでに洗濯機の事など頭にないに違いない
なにせ自分の失敗したことに関しての記憶が彼女の場合『ニワトリ並』なのだ
本当都合の良い頭である
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