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ある崖っぷちでの話


くだらない話だけれど、聞いてくれないか。という一言から始まった。


僕はうなずいた。



「パーキンソンがもし彼女とお前が崖から落ちそうだったら、」



「君がどちらを助けるか。どんなシチュエーションだ。」


「悪いがまだ続きがある」



もしふたりが落ちそうでひとりだけ助けれるとしたら僕は勿論パーキンソンを助けるよ、



「あっそう」



ドラコは前を向いたまま、まあそのときはそういうしかなかったんだ、とこだわりなく言った。




パーキンソンはきっと僕より動物的ピラミッドの頂点により近い、生命力とかの。

今回の件は彼女のドラコにたいする積極的セックスアピールの賜物ではないだろか。



「で、?」


「ああ、それでじゃあ私の方があの阿呆よりたいせつ、ってこと?っていう感じだな」


「はあ、そうですか」




こちらとしてはリアクションに困るわけだ

風になびいた金色の髪から見える水色の瞳は前だけを見ている。誰に向かって話しているんだよ。



「もしかして、パーキンソンが僕に自慢してくる前に告白、かつショックを軽減しようとしてくれているのか。」


だったら余計なお世話過ぎる上に自意識過剰なわけで



「もう聞きました、朝、昼、晩。食後、食前、必ず言われる」


「あいつお前が気に食わないんだな、」




「やきもち、か。野郎にっていうのもおかしいな。」



ドラコはツボにはまったのか笑い出してしまった。





「まあ英国紳士だからな。女性は守らなければいけない存在だよ。」



「お前グレンジャーにケガレタ血と言った口で、」


「いいます。」




で結局くだらない話は終了なわけで




「レディーファーストって起源は毒見らしい」



「パーキンソンは毒にも勝てるさ。きっと」







問い:崖っぷちにふたりいたらどちらを助けるか?


答え:女性の方。あくまでもレディーファースト


問い:もうひとりはどうなるのか。




答え:もうひとりが野郎の場合は英国紳士は関知しません。



例外として男が魔法族である場合のみは








「…助けてもらわなくても箒で、とか呪文で生き残る。」



「まあ、それが妥当だな」



「アクシオ、ファイアボルト!」


「嘘はいけません」





ーendー


過去拍手より
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