恋人?いいえ幼馴染みです
※友情
キーンコーンカーンコーン…
「ま、間に合った!」
「間に合ったじゃないよ!ギリじゃんギリ!それもこれも慶ちゃんが寝坊するからだからね!」
「ごめんって花子ー!」
SHRが始まる遅刻ギリギリの時間にやって来た二人は、そのまま自分の席、廊下側の前から1、2番目の席に座った。
田中花子と前田慶次。いつも一緒に登校してくる二人は、家が隣同士の幼馴染みである。お互いにとってはただそれだけの関係。だが回りにはそうは見えていないようだ。
「慶ちゃん、ポニーテールぐっちゃぐちゃだよ」
「え?マジ?…あ、でも花子のヘアピンも曲がってる。直すからこっち向いて」
「ん、」
前の席である花子が慶次の方に椅子を向け、ヘアピンを直してもらう。と同時に、花子が慶次の首の後ろに手を回しポニーテールを整える。
端から見れば"恋人同士"なその行動に、クラス中がざわめいた。
「やっぱあの二人付き合ってんの?」、「いやでも前田は雑賀先生が好きだって言ってたぞ」、そんな会話がクラス中に蔓延していても、二人が気付くことはない。
「ん、出来たよ」
「おう、ありがとな。…っと、こっちも出来たぜ」
「サンキュ」
そうして何事も無かったかのように、花子は椅子を戻し、担任を待つ。慶次も同様に。
そしてSHRが終わった後、女子生徒の一人が二人に尋ねた。
「二人は付き合ってるの?」と。
そして二人は少し目を見開かせ、互いに顔を向かい合わせた後、笑って同時にこう答えるのだ。
そんなわけないじゃん
((ただの友達です))
まず一言、すいません。
一ヶ月も待たせてしまった上に、この駄文…しかも友情とか。
恋愛をご希望、もしくはこんなのでは認めない、との事でしたら修正何度でも受け付けます!
11111キリ番、ありがとうございました!
前▽次