松「居残りとか半田バカだね」


ある日の放課後
部活がないから一緒に帰ろう
そう誘ったのは僕
まぁその本人は居残りらしい


半「バカって言うな。先かえればいいじゃん」

松「えーやだよー」

半「時間かかるし」

松「手伝ってあげる。」

半「…何が目的だ」

松「何そのあからさまな疑い。」

半「だってそういう奴じゃん」

松「僕すっごい優しいのにー」

半「はいはい。じゃあお礼は無しでいいな。」

松「えー」

半「どっちだよ」

松「…じゃあ半田が体で払って」

半「はぁ!?」


半田がガタンと音を立て立ち上がる
その顔は真っ赤


松「クスッ…冗談だよ。バカだね半田」

半「っ…るせ、バカ」


冗談じゃないんだけどね
小さく呟くと「え?」と返ってきたから何もないと言った

冬は日が落ちるのが早い
学校が終わる頃には夕日が辺りを照らしている。
僕達がいる教室も夕日に照らされ赤く染まっている。

夕日、綺麗だな
なんて柄にもないこと思っていると


半「夕日、綺麗だな…」


半田が小さく呟いた
窓の外を見つめる横顔が夕日のせいかいつもよりキラキラして見える。


松「ねぇ、半田」

半「ん?なんだ?」

松「…なんでもない」

半「変な奴。」


僕に向いた視線がまた夕日に向けられる
やっぱりキラキラしてる
半田のくせに、綺麗だな
なんてね。素直に綺麗だ

そんなことを考えながら
しばらく見ていると半田が気付く


半「何見てんだよ。」

松「んーなんかキラキラしてたから」

半「はぁ?」

松「半田ぁーやっぱさっきの冗談じゃないや」

半「なにんむっ…」


半田がいい終わるより先に体が動いた
触れるだけの淡い口付け


松「ごちそうさま。さ、早く終わらせるよー」

半「え、な…マック…ス?」

松「半田って隙だらけだね。気を付けなきゃ襲われちゃうよ?」


僕とかにね。
小さく呟くと半田は顔を真っ赤にして教室を出ていった

とりあえず一歩前進…かな?


なんて思いながら夕日を見つめた




"いつか捕まえてあげるからね。"



小さく呟いて教室を後にした










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松半は一番中学生っぽい恋をしてそう。
あれ?これ、中学生っぽい?←


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