side 佐久間 君に会えなくなって5年の月日が流れた。 やっと出会えた愛しい人。 久しぶりに見た彼は背は伸び昔より体が一回り大きく見えた。 髪の毛は少し短くなっていた。 目の前に彼が現われたとき抱きつきたい衝動に襲われたが グッと我慢した。 平然を装い久しぶりだな、と言えば そうだな、と答えてくれた。 久しぶりに聞いた彼の声。 ドキッとした反面少し泣きたくなった。 何故ならそうだな、と答えた彼の表情は冷たくどこか寂しそうだったから。 きっと彼は俺に会いたくなかったのだろう。 溢れそうになる涙を隠すようにただ俯いていた。 そのとき源田が俺をどんな目で見ていたかなんて知らない。 Back . |