▽最初のほうは円←基
▽でも、ふぶきやま




イナズマジャパンはFFIで優勝を成し遂げ
世界一のサッカーチームとの肩書きとともに日本へ帰国をした。
空港でみな別れを惜しむようにしている。
もちろん俺も同じ。イナズマジャパンはすごくいいチームだった。
正直俺はまだこのチームでサッカーをやりたい。

しかしそんなわけにはいかない。別れはいずれ来るものだから。
別れは辛いが俺にはまだやり残したことがあるから。

基「円堂くん。」
円「ヒロト!」
基「もうお別れだね。」
円「お別れじゃないぜ!またいつか会えるんだからな!」

太陽のような笑顔を俺に向けてくれた。
俺は彼のこの笑顔が好きで、憧れていて・・・
最後だから気持ちを伝えよう、そう決心した。

基「あ、あのさ円堂くん・・・」
円「ん?どうした?」
基「あの「円堂!」」

意を決して気持ちを伝えようとしたその時誰かが円堂を呼んだ。

円「なんだー」
鬼「風丸が呼んでいたぞ」
円「あ、わかった。すぐ行くって言っといて!んで、なんだったけ?」
基「あ・・・えっと、ま・・・またサッカー・・・やろうね」
円「もちろん!緑川たちも一緒に連れて来いよな!」
基「う、うん。」
円「それじゃ!風丸呼んでるから」
基「うん・・・またね・・・」

結局何も言えないまま、円堂くんは背中を向けて走っていってしまった。
その背中を見て無性に泣きたくなった。

吹「みーちゃった!」
基「・・・何を。」

俺はこいつのことだけはあまり好きではない。
決して嫌いではない。好き嫌いというか苦手である。
人をからかって楽しんでいる。それにからかわれるのは大抵俺だから。

吹「振られるどころか、告白未遂だったね」
基「・・・別に、そんなんじゃないよ。」
吹「バカだねー基山くんも。」
基「うるさいな・・・」
吹「・・・僕にすればいいのに。」
基「は?」

いきなりわけのわからないことを言い出した吹雪くん。
本当に掴めない人だ。

吹「いい加減気づいたらいいのに。ほんとバカな人。」
基「何言ってんの?頭沸いたの?」
吹「これでもアピールしてんのに。」
基「だから何言ってんむっー!」

目の前に居たはずの吹雪くんが居なくなって変わりに唇が何か温かなものに包まれた。
一瞬何がおこったのか理解できなかった。
唇が離れると手を握られた。

吹「こういうこと。わかった?」
基「え・・・あ、えぇ!?」
吹「あは、基山くん真っ赤だよー可愛い!」
基「う・・・うそ・・・ま、またからかってっ「かわかってなんかないよ。僕は本気。」っ・・・!」
吹「今答えだせなんて言わないから。その気になったら連絡頂戴ね。」

パッと手を離された。俺の手にはまだ何か握らされていたけど。
パタパタと走り去る背中を見届けた後手に握らされた何かを見る。
それは紙の切れ端のようなもので、男にしては可愛い字で英語の羅列が書いてあった。
おそらく吹雪くんのメールアドレスといった所だろう。

頬が熱くなる。
違う。吹雪くんは選手としては最高だけど、人としては最低で俺が一番苦手なタイプで・・・。
顔が熱い。いや、全身が熱い。
俺が好きなのは円堂くんだ。円堂くんであって吹雪くんじゃなくて・・・。
あぁわかんない。ぐちゃぐちゃだ。

みんなと別れるまで俺の熱は冷めなかった。
むしろどんどん増していく一方で、あの人から目が離せなかった。



熱い。熱い。












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初ふぶきやま。
ふぶきやま滾る・・・!










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