風丸と付き合いだしてもうすぐ半年が経つ。
ずっと幼なじみで片想いだった彼に口を滑らせて思いを告げた時は終わった、と思ったが
彼も俺が好きと言ってくれ、晴れて恋人となった。

そして半年が経とうとする今、大きな壁にぶつかった。


今日は母も父も用事のため帰りが遅いらしい。
もう中学生だし1人で大丈夫と言ったが
普段落ち着きがない俺に任せられない、と母に言われ幼なじみである風丸が泊まりに来ることになった。

風丸が泊まりに来るのは初めてではないが、恋人という肩書きを持ってからは初めてである。
合宿などで一緒に寝たりしたがその時でさえ俺はそうとう襲いたい衝動を我慢していた
だが、今日は2人きりである。
双方初めてであるし、風丸の嫌がることは避けたい。しかし我慢できる自信など微塵もない。


なんて考えている間に夜になってしまった。
2人で母の用意してくれた夕食を食べた後風呂に入った。
風丸は一緒に入ろうとしてきたがさすがに無理と断った。

俺が風呂から上がった後風丸が風呂に入った。
部屋で15分くらい待てばで風丸は風呂から上がってきた。
長い髪から滴る水や火照った体。風丸の姿が下半身に響く。
風丸が隣に座ってきたので俺は慌てて立ち上がった。
そうして少し距離を取った。

風「…なんか今日の円堂変…」
円「そ…そうか?」
風「そわそわしてるし上の空だし……俺、なんかした…?」
円「いや、風丸は悪くないから」
風「じゃあなに?どうしたんだよ…」

ゆっくり近づいてくる風丸につい我慢出来ず抱き締める。
え?と戸惑う風丸の耳元でこう言った。

円「いちが可愛いから、俺我慢出来ないんだよ…」
風「…な、なにが?」
円「襲いたくなるの。」
風「お…襲うって…!」
円「わかってる。いちが嫌がることはしたくないから。」

パッと体を離して笑ってみせる。
今日はもう寝よう。そう言って布団に入るよう促すが風丸は首を横に振る。

そして今度は風丸から抱きついてきて言った。


風「嫌…じゃないから…我慢しないで?俺も、円堂と……守とした…い……」


か細く震えた声が俺の鼓膜に響く。
俺は堪らず風丸の唇を奪った。
そのまま傾れ込むようにベットに押し倒す。風丸の長い髪がベットに散乱する。

円「嫌って言うなら今のうちだぞ…?」
風「大丈夫。守…だから……」
円「いち…大好き」



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